伸びない新人は「マネから学ぶ」ができない

「防衛大流」は100%徹底することで伸びる

ちなみに、「学ぶ」と「真似る」はもともとどちらも同じ「真似ぶ(まねぶ)」という言葉が語源だといいます。「真に似せる」の意味から「真似る」となったのでしょう。「誠に習う」から「学ぶ」が生まれたともいわれています。習うの「習」という漢字は、ひな鳥が羽をバタバタと動かして飛び方を習うことから生まれたので、繰り返し練習するという意味もあります。

防衛大では、入校したときはまったくリーダーシップを発揮できなかった学生でも、卒業時には立派なリーダーとなっています。その背景にあるのが1学年時に徹底的に上級生のマネをすることにより身につけた「基礎力」なのです。

基礎力がない者に応用力はない

防衛大では「私は人のマネをするのは嫌です」「自分のやり方でしました」なんてことを口にする1学年はまずいません。そんなことを言えば強烈な指導が待っていますし、そもそも入学前の高校生活とは次元が違いすぎて、先輩のマネをせねば生き抜けないからです。そして1年間で徹底的に身につけた基礎力がなければ、将来、幹部自衛官として優秀なリーダーになれないことが肌感覚としてわかります。

ですが一般企業となると、ごくまれにまったくの新人がエッジの利いたすばらしい発想を提案することがあるでしょう。それがいいアイデアで、周囲もやってみてうまくいくようなら、その発想を取り入れたいもの。そのような新人がいれば本当にありがたいかぎりです。

しかし、仕事には100%うまくいくという保証はありません。エッジの利いた発想を追い求めることは大事ですが、まずはビジネスパーソンとしての基礎力を身につけさせねばなりません。

まずは上司のマネをしてみて、得意先でそのマネを試してみて、うまくいけばそのまま使えばいい。でもお客さまも千差万別です。すべてがうまくいくことなんてありません。うまくいかなければ、そこからは自分で創意工夫をする必要がある。この創意工夫の連続は新人にとって貴重な経験となります。でもそのラインに立つには、どうしたって基礎力が必要なのです。

A・B・C・D段階の仕事があるとすれば、Cランクまでは基礎力で何とかなります。そこからBランク、Aランクに行くには、いずれにせよ自分たちでどうにかするしかありません。しかし、基礎力がなければ、DランクからCランクにも行けない可能性がある。Cまではマネで何とでもなるのです。

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