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「所有から利用へ」創造的破壊の始まり サブスクリプション最新動向

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  • セミナーレポート 制作:東洋経済企画広告制作チーム
顧客ニーズが「所有から利用へ」シフトする中、製品を売って終わりという一過性のビジネスから、顧客との契約期間内でのモノやサービスの提供に対し継続的に対価を受け取るサブスクリプションへ、ビジネスモデル変革が進んでいる。そのサブスクリプション・エコノミーの最新動向を伝える「subscribed TOKYO」が11月、東京・港区で開かれた。
共催 Zuora Japan、東洋経済新報社
特別協賛 三井情報

オープニングスピーチ

桑野 順一郎氏/Zuora Japan代表取締役社長

サブスクリプション・マネジメント・プラットフォームを提供するZuora日本法人の桑野順一郎社長は「定額制音楽配信が浸透し、ソフトウエアもライセンス販売からサブスクリプションへシフトしている」と指摘。ジェット機からスナック菓子まで多様な導入事例を紹介した。

Keynote
サブスクリプション・エコノミーによる
破壊的イノベーションと成功の鍵

Tien Tzuo氏/Zuora Inc.CEO

ZuoraのTien Tzuo・CEOは大量生産・販売のプロダクト・エコノミーは過去のものとなり、新興デジタル企業の創造的破壊によって、この15年でフォーチュン500社の半分が消えたとして「最高の製品に仕上げ、多チャネルで売る従来の考えでは成功率は低い」と述べた。市場が縮小する音楽業界でも、配信は伸びていることを指摘。既存企業は、製品に搭載したセンサーデータやIDにひも付けられた顧客情報を活用し、一過性の顧客を継続的なサブスクライバーに変えることが収益機会増につながるとした。サブスクリプション・エコノミーの成長のカギは、継続的に顧客に価値を提供し、1日でも長く利用してもらうことにあり、柔軟な価格付けとパッケージング戦略が重要。「企業は製品中心のサイロ化された組織から、顧客中心の組織、仕事のやり方に変えるべき」と述べ、同社が、この新たなモデルに適したシステム、コミュニティを提供し、変革を支援すると訴えた。

海外事例講演
Industrial IoT in the Subscription Economy

Gytis Barzdukas氏/GE Digital Head of ProductManagement Predix Platform

GEのGytis Barzdukas氏は、米国企業を中心に、IoTによる産業機器のスマート化を進めるインダストリアル・インターネット構想に触れた。GEは、その基盤システム「プレディクス」を提供し、現実の機器の状況をバーチャル世界で再現する「デジタル・ツイン」のアプローチによる新たなビジネスモデル創出を提唱し、航空機エンジン、発電所などさまざまな領域で、稼働率、効率性向上の結果を出している。このインダストリアル・インターネットの推進には、カスタマー・エンゲージメントを強め、ビジネスモデルをサブスクリプション型に変える必要性を強調。Zuoraなどのパートナーのシステムとも連携することで「われわれの事業は従量型のプライシングが中心になっている」と述べた。

特別講演
進化するビジネスに対応する
『経営とシステムの関係』とは

小日山 功氏/三井情報 代表取締役社長

Zuora代理店の三井情報、小日山功氏は、サブスクリプション・ビジネスへの転換で「顧客は契約期間中、必要なものを必要な時に必要なだけ使え、企業側は継続して利益を得て経営安定につながる」と双方のメリットを指摘。その推進には、顧客データでニーズをつかみ、迅速に経営が意思決定するため、記録のシステムSoRとつながりのシステムSoEの連携が大切と強調した。ただ、従来の物販・役務提供型ビジネスモデルでは対応が難しく「当社が国内で初めて自社導入したZuoraが、サービス提供開始の迅速さと、システムの柔軟性に優れていたことから、国内のお客様に紹介したいと考えた」と説明。CRMベンダー等のパートナーと連携し、同社の実績豊富なSoR領域のシステム提供と合わせて支援したいと述べた。

スペシャルセッション
ビジネスを創造的に破壊せよ

伊藤 元重氏/東京大学名誉教授学習院大学国際社会学部教授

学習院大の伊藤元重氏は、業績好調な日本企業が、先行きの厳しさを理由に投資を控える傾向は「間違っている」と語った。地球温暖化などの環境問題への対応、テクノロジーの発展の中で「既存ビジネスの枠にとらわれていては存亡の危機を招く」と強調した。サブスクリプション・エコノミー台頭の背景には、顧客が求めるサービスを提案し、伸びない市場で稼ごうとする狙いがあると指摘。「破壊的イノベーションを今のビジネスの延長線上に取り込むことは難しいが、うまくやらなければならない」と訴えた。

国内事例講演
サブスクリプション・ビジネスへの挑戦と成功の条件

赤沼 浩樹氏/コマツスマートコンストラクション推進本部システム開発部部長
堀場 一弘氏/リコーオフィスサービス開発本部RICOH Smart Integrationプロジェクトマネージャ

ICT建機などで施工を省力化、自動化するソリューション「スマートコンストラクション」を推進するコマツの赤沼浩樹氏は「新サービスを続々展開するには迅速にサービス提供できるシステムが必要。100カ月以上連続で機能強化をしている姿勢に共感した」とZuoraを評価した。顧客業務にフォーカスしてサービス提供する「リコースマートインテグレーション」に取り組むリコーの堀場一弘氏は「コピー機の1ショット契約のビジネスを変えたかった。Zuora導入は、会社がサブスクリプション・ビジネスを本当に真剣に考える契機になった」と述べた。

佐々木 大輔氏/freee創業者・代表取締役CEO
増山 秀信氏/チームスピリット取締役副社長

中小企業向けにバックオフィスを自動化・効率化するクラウドサービスを提供するfreeeの佐々木大輔氏は個人事業主から中小・中堅企業、上場(準備)企業、会計事務所へと、ユーザーが拡大するのに応じて「柔軟に料金体系のプランを追加することが、Zuoraの活用でできた」と語った。勤怠・工数管理、経費精算を一つにまとめたクラウド型働き方改革プラットフォームを提供するチームスピリットの増山秀信氏は、ERPでできない作業を人手で処理していたが、「会計の自動化が進み、リアルタイムの売上把握も可能になった」とZuoraの導入効果を語った。

Subscriber Session
サブスクリプションで成功するための重要なKPI

竹内 尚志氏/Zuora Japanテクノロジー&コンサルティング本部長

Zuora日本法人の竹内尚志・本部長はサブスクリプション・ビジネスは物販モデルとは別のKPIが必要になることを指摘して「ARRn(年間経常収益)― Churn(解約、ダウングレード等による売上減額)+ACV(年間の新規・増額契約売上)=ARRn+1(翌年の年間経常収益)」の式を紹介した。同社は、Zuoraやサードパーティのデータを取り込み、有益なKPI、トレンド情報に変換する分析基盤Zuora Insightsも提供。「顧客行動を学習し、解約しそうな顧客を示すことで対応を促せる」と説明した。