圧倒的に成功する企業に共通する5つの特徴 ダメなチームほど情熱足らず、殻を破れない

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エアビーアンドビーは、ホスピタリティ業界にまったく新しい分野を作り出し、現在ではアメリカの大手ホテルチェーンよりも多くの部屋を宿泊先として提供している。

ネットフリックスはレンタルビデオ会社ブロックバスターを倒産に追いやり、今はHBO局のようなメディア業界の大手と対決しながら、番組や映画の配信・制作を手がけている。

そしてアリババは、台頭しつつあった中国のEコマース市場でイーベイを打ち負かし、市場価値において世界最大の企業の仲間入りをしている。

7社は、チームとチームワークに対する新しいアプローチを積極的に実験していく企業でもある。業務管理の一般的な手法には固執せず、つねに運営方法の改善に努めている。

たとえば一般の企業では給与情報は秘密にするものだが、ホールフーズはその逆で、全社員の給料額を社内でオープンにしている。透明性こそが大切だと確信し、従来ながらの発想に背いているのだ。

ホールフーズに限らず、7社はつねにベストプラクティスを模索している。他社が導入した手法を単純に模倣するわけではない。彼らは、一般の企業にはあまり見られないレベルのパワフルさと創造性を備えた、興味深い企業だと言うことができる。

成功しているチームには共通点がある。たとえば次に述べる5つの点を重視していることだ。一般的なチームとの対比で見ていこう。

成功しているチームが重視する5つの点

(1)執着心を共有する

成功しているチームのメンバーは、自分が手がけている仕事と、自分が加わっている企業に対し、強いこだわりを抱いている。カルト的と言えるほどの熱の入れようで、自分たちの力で世界を変革するのだと考えている。逆境も克服できると心の底から信じている。

一般的なチームでは、社員は自分の仕事を「こなすべき作業」――プロとしてしっかりやり遂げるとしても――ととらえており、仕事やチームの存在意義に対する熱い思いを共有することはない。

(2)採用は能力よりも適性

優れたチームは、メンバー個々人の資質を重視している。チームの目標達成に寄与する意欲、価値観、気質を兼ね備えたメンバーが適切にミックスされるよう、独自の手法を導入している。企業やチームの文化にフィットする人材を採用し昇進させる。そうした人材にチームへの参加を求め、そうでなければ去ってもらうことも辞さない。

一般的なチームでは、過去のキャリアや業務能力にもとづいてメンバーを選ぶことが多い。

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