「好き」を仕事にするコツは、直感を磨くこと

ユニリーバ女性取締役・島田さんの仕事観

「直感に従う」「枠にとらわれない」が信条の島田さん(撮影:尾形文繁)

島田さんに次の転機が訪れたのは2000年、27歳のときだった。学生時代、両親から「日本を離れて学ぶ価値」について聞かされていたこともあり、いつかは海外で学びたいと考えていた。

新卒では「机上の空論ではなく、実践経験を積みたい」という思いから、ビジネスの現場に出たが、パソナで社会人として一定の自信がついたことから、海外留学を決意。米コロンビア大学大学院で2年間、組織マネジメントに関わる心理学や人事業務で重要となる調査手法など、さまざまな知識やスキルを身につけた。

帰国後は、経営に直結するような組織・人事の仕事がしたいと思っていたが、当時そうした思いがかなえられそうな企業はほとんどなかった。その中で、島田さんの目に魅力的に映ったのが、組織・人事に関するリーダーシップ養成プログラムを運用しているGEだった。

途中で妊娠・出産を経験しながら、GEで2年8カ月にわたるリーダーシッププログラムを終えると、島田さんは金融関連事業の人事担当となる。望んだ通り、直接経営に結びつく仕事に携わることができ、充実した毎日を送っていた。しかし、島田さんが熱心に金融の仕事に取り組むほど、「自分は本当にこの分野の仕事が好きなのだろうか?」という疑問が頭をもたげるようになってきた。

30代半ば、2度目の転職を決意

組織・人事という「職種」軸でキャリアを積んできたため、「業種」でキャリア選択をしてこなかった島田さん。新たな悩みを抱える中、学生時代の思いが目を覚ました。

「花田教授の研究会の活動で、化粧品メーカーの方に同行し、高齢者施設に入所されている方々にお化粧をするプロジェクトに参加しました。ほんのちょっとアイシャドウやチークをつけるだけで、おばあちゃんの顔色がみるみる良くなり、すごく元気な笑顔になりました。そのとき化粧品や日用品が持つ力を目の当たりにしたことで、いつか消費財メーカーで人事をやりたい」と思っていました」

そんな矢先、ユニリーバ・ジャパンから島田さんに声がかかる。温めてきた思いがついに叶うときがきたのだ。

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