最新の「スマート補聴器」は何がすごいのか 圧倒的な機能性とイヤホンのような付け心地

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今年6月に発売された新商品「リサウンド・リンクス 3D」では、また新たな機能が加わった。その圧倒的な機能性や小ささ、軽さはもちろんのこと、北欧メーカーらしいおしゃれな見た目も魅力の一つだ
先進的な商品を生み出し続ける補聴器のリーディングカンパニー、GNヒアリングジャパン。新商品では、スマートフォンを使った「遠隔操作」による、機能の調整が可能になったという。もはや、単に「聞こえ」を良くする器具ではない。生活全体の充足感・満足度向上に役立つ、その理由に迫った。

10月3日から6日にかけ、幕張メッセでIT&エレクトロニクス国際展示会「CEATEC JAPAN 2017」が開催された。出展者数・登録来場者数ともに前年比増で、15万人以上が来場したという。2年連続出展となったGNヒアリングジャパンのブースも、昨年と変わらず盛況だった。同社は、デンマークに本社を置く世界有数の補聴器メーカーだ。

今回の出展理由について、同社マーケティング部部長の池田慶弘氏は「まずは多くの方に最新のスマート補聴器を知っていただくことが目的です。サイズやカラーリング、装用感、音声処理機能など、実際に見て、聞いて、その利便性を体験していただき、補聴器に対する誤解を解くことです」と説明する。

最新の補聴器は想像以上の性能とデザインを完備

池田 慶弘
GNヒアリングジャパン
マーケティング部部長

家族にテレビの音量が大きいと指摘されたり、話を聞き直すことが増えたら、難聴の可能性を意識してほしい。難聴にはさまざまな原因があるが、多くの人にとって他人事では済まされないのが加齢性難聴だ。一般に30代頃から高音域が聞き取りづらくなり始め、やがて60代になると、個人差はあるものの言葉の聞き取りにも影響が出てくる。

一般社団法人日本補聴器工業会による2015年の調査では、自分は難聴である、またはおそらく難聴であると思っている人の割合は、55~64歳で約10%、65~74歳で約18%、74歳以上では約42%にも跳ね上がる。しかし、自己申告難聴者における補聴器使用率はわずか13.5%と、欧米先進国の約30~40%と比較しても著しい低さだ。これは、補聴器に対する認識や意識の低さ、イメージの悪さが影響していると考えられている。

「補聴器は高度または重度の難聴者のみが使う器具と思っていたり、必要以上にうるさくて煩わしいものと想像する人が少なくありません。しかし、加齢性難聴は誰しも罹る可能性がありますし、最新の補聴器はみなさんが思っている以上に性能が良いデバイスなのです」

遠隔操作で行う微調整、音声処理など機能が向上

「リサウンド・リンクス 3D」を装着した姿(上)。スマートな色とデザインが際立つ。「CEATEC JAPAN 2017」では同社のブースに多くの人が訪れ、商品の着け心地を実感していた(下)

GNヒアリングジャパンの主力製品は、今年6月に発売した新商品「リサウンド・リンクス 3D」だ。スマートフォンと連動するスマート補聴器で、環境に合わせた微調整や、スマートフォンで行う通話音声の直接出力、補聴器を紛失した際の位置測定などに対応する。耳あな型、耳かけ型など好みに合わせて選択できるよう複数のモデルがあり、洗練された色やデザインには北欧メーカーならではのセンスを感じさせる。中にはわずか1グラムしかないモデルもあり、装用していることを忘れてしまいそうだ。「補聴器はベージュ色で、耳から大きくはみ出るダサい器具」というのは、一昔前のイメージに過ぎない。

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