営業の弱い会社はノウハウ共有ができてない 「型」を教え「自走力」をつけさせよう

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
組織として知識の共有ができていないと、激しい質の差につながります(写真:xiangtao / PIXTA)

「営業」とは、一般的に顧客と直接やり取りするプレーヤーの集団です。そんなプレーヤーたちを取り仕切るマネジャーになることで、より加速度的に自分自身を成長させることができます。

拙著『営業 野村證券伝説の営業マンの「仮説思考」とノウハウのすべて』でも触れていますが、自分の体験、思考を言語化し、仕事の「型」にしていくことが成長の近道です。属人的ではなく、再現させなければなりません。その点、マネジャーは部下に言葉を通しての指示や指導、コーチングをしなければならないので、飛躍的にその機会が増えます。結果として、プレーヤーであるときよりもマネジャーになってからのほうが成長しやすいのです。

マネジャーとして自身の成長も達成しつつ、同時に組織の営業力を高めていくためには何が必要でしょうか。PDCAは有効な考え方です。

まずメンバーとの信頼関係から

PDCAとは、ある目的を達成するときにPLAN(計画)、DO(実行)、CHECK(検証)、ADJUST(調整)というフェーズを循環させることで最大効率を実現する思考のフレームワークです。

チームでこのPDCAを回していくには、メンバーからのビジネス面における「尊敬」はもちろん、個人的な「信頼」も得られるような関係性を築いているのが理想です。具体的には、各メンバーが目標に対してどのように行動しているか観察し、「進捗が滞っているな」と思うメンバーがいれば「1on1の時間(個別で話す時間)」を設けると効果的です。

ここで大切なのが、業務に関する話に終始せず、メンバーとプライベートについても話すこと。たとえば、もしかしたら成果が上がっていないその人は、プライベートのトラブルが原因でパフォーマンスが落ちているのかもしれません。

そこに気づかずに業務への注意だけをしてしまうと、「うちの上司はわかってくれていない」と余計にモチベーションが下がってしまうこともあります。「仕事に限らず何か悩みはない?」と問いかけるなど「半分雑談」くらいの気持ちで話し合うと、メンバーも打ち解けてくれるケースが多いものです。

次ページメンバー個人を4パターンに分け、アプローチ方法を考える
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事