限りある資金を有効活用するためにも
リースの積極活用を

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―この調査では、2番目に多かった回答が「事務管理の省力化」です。これはどういうことでしょうか。

六角 設備機器を購入した場合、調達とか廃棄を含めてその手続きは自社でしなければなりません。それに対してリースは調達も廃棄もリース会社に任せておけばいいのですから、人的な資源の乏しい中小企業にとっては負担の軽減になります。リース期間が終了した設備機器は、リース会社に返却するだけで済みます。自動車リースの場合は、定期点検の管理とか保険の更新もリース会社が行います。自動車リースに関しては最近、リース会社が付加的なサービスを提供することも多くなっています。たとえばリース会社が提供するガソリンカードを使うと、ガソリン価格が値引きされるというようにです。車の走行に関するデータをリース会社が収集し、分析して顧客に提供するケースも最近は多くなってきました。

リースの活用でコア業務に専念

―銀行借り入れとリースでは、コスト面で差がつくのでしょうか。

六角 融資を受けた場合とリースを利用した場合では、表面的なコストは融資を受けた場合の方が少ないです。しかしリースは、契約した時点でコストが確定し、リース料も定額で期間中に変わることがありません。このため資金管理やコスト管理が容易になるという利点があります。

一方、融資を利用した場合、返済が終わるまでコストは確定しません。減価償却費は(一般的な減価償却方法である定率法では)初めのころは多く、徐々に減少していくため毎年一定ではなく、支払利息額も、たとえ固定金利であっても融資残高の減少に従い、初めは多く、徐々に減少していきます。

これらの特徴から、コストは表面的に多くなるとしても、リースを利用するメリットの方が大きいと私は考えます。また一般的にリースでは担保が不要ですし、銀行借り入れに比べると審査手続きも簡単といえます。

―必要以上の資産を持たず、身軽でいるためにリースを活用するほうがいいという人もいます。

六角 そういう考え方もあると思います。ただ、持たない経営のためにリースを活用するというよりは、持っていない企業はリースを活用するほうがいいというのが私の考え方です。資金や従業員の少ない企業は、間接部門の負担を軽減するという意味でもリースの活用は有効ですし、調達のために手間をかけるのであればリースで調達したほうがトータルコストは安くなることもあります。資金も従業員も豊富にある企業はリースを使わなくてもいいかもしれませんが、自己資金が少ないとか、温存したいと考えているのであればリースの活用を検討すべきでしょう。銀行借り入れを少なくすることができるので、創業時の企業にはとくにリースが適しています。調達や管理、廃棄などの間接業務をリース会社にアウトソースして、自社はコア業務に専念するのが賢明ということでしょう。

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