叶姉妹も入れ込む「コミケ」の甘くない真実

50万人以上が集まっても大半は儲からない

派手なコスプレにカメラ小僧が群がることで有名なイベントでもある(写真は2015年夏のコミケ)

6月初旬、「8月11日、叶姉妹がコミックマーケットにサークル参加決定」というニュースがネットを駆け巡った。コミックマーケットとは「コミックマーケット準備会」が主催する世界最大のオタク向けフリーマーケットだ。コミケという愛称で呼ばれる。2017年8月で92回を数える歴史があり、現在はお盆(8月)と年末(12月)に定期開催されている。それぞれ3日間で3万5000ブースが設けられ、1日平均17万人、合計で50万人以上が集まる。

このお盆に開かれる「コミックマーケット92」の開催初日となる8月11日は、「叶姉妹がオタクに混ざって自作の本を手売りする」という、想像を絶する光景が展開されることになる。なぜ、彼女らはコミックマーケットに参加するのか? そこにはコミックマーケットが持つ、知られざる「表現の場としての魅力」がある。

コミックマーケットとは、そもそも何か

最近ではテレビでも取り上げられるようになり、風物詩となりつつあるコミックマーケットだが、いったい、どんなイベントなのかは意外と知られていない。

「マーケット」の名のとおり、その主体は即売会だ。テレビ等では漫画やアニメの格好をしたコスプレが注目されがちだが、その割合は全体の4%(2万人)と少なく、参加者の大半は同人誌の購入を目的としている。

同人誌とは「自分の作品の発表の場として編集・発行する本」、いわゆる自費出版物のことを指す。コミックマーケット35周年記念アンケートによると、2010年夏のコミックマーケットで流通した同人誌は約925万冊。また、本以外にも公序良俗に反するもの、医薬品医療機器等法(薬機法)に触れるものや食品以外は販売可能なため、自作の音楽CDやゲーム、アクセサリーなどの雑貨もさかんに販売されている。

東京ビッグサイトを使用する即売会イベントにはさまざまな種類があるが、コミックマーケットは「スタッフが全員ボランティア」「出展者の大半が一般人」「お客様は存在しない」という、ほかとは一線を画す特徴がある。商業誌で連載を持つ漫画家やゲームの原画家、作曲家なども参加しているものの、あくまでも一部。普段はクリエイティブとは無縁な仕事をしている人々が、自作の本を売りにやってくる。

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