自民党に漂い始めた、「都議選1989年の悪夢」 28年前も「首相隠し」で都議選に惨敗した
東京都議選が始まった。6月23日の告示日には、各政党の党首が街頭でマイクを握った。都民ファーストの会代表の小池百合子東京都知事は渋谷駅前で、民進党の蓮舫代表は中野駅南口で、共産党の志位和夫委員長は新宿駅西口で、公明党の山口那津男代表は目黒駅で第一声を行っている。
一方で自民党総裁の安倍晋三首相は、告示日には公務で沖縄に飛んでいる。
6月23日は沖縄にとって特別の意味がある「慰霊の日」だ。1945年のこの日、旧日本軍の第32軍司令部は壊滅した。
安倍首相は23日早朝に羽田を飛び立った。沖縄県糸満市の平和祈念公園内の墓苑で花を供えた後、沖縄全戦没者追悼式にも献花してあいさつした。その後、神戸に立ち寄り、古巣の神戸製鋼所・石炭火力発電所を視察。その夜は神戸に泊まっている。
25日は1日自宅で
翌24日には理化学研究所でiPS細胞研究を視察。その後、市内で講演をした後、夕方には帰京して富ヶ谷の自宅に戻っている。
そして25日は1日自宅で過ごした。一部で健康不安もささやかれていることから、養生していたのかもしれない。しかし自らが率いるべき自民党は、都議選で主として都民ファーストの会と死闘を繰り広げている最中だ。
ここで負けてしまったら、今後4年間冷飯を食やわされかねない。そのために自民党は、各選挙区とも厚い応援体制を整えている。たとえば6月24日午後に目黒区内で行われた自民党の鈴木隆道候補の街宣には、若宮健嗣防衛副大臣、武見敬三元厚生労働副大臣、山東昭子元参議院副議長、竹下亘自民党国対委員長、橋本聖子自民党参議院会長と、5人もの国会議員が駆け付けた。
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