男性こそ「開脚ストレッチ」をやるべき理由 疲れない、老けこまない体が手に入る!

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■開脚すると、メタボが解消する

開脚には意外な効果もあります。開脚をすると結果的に体が軽くなり、動きやすくなります。たとえば、階段の上り下りがラクになれば、以前よりも積極的に階段を使おうという意識が働くようになり、結果、活動量が増えて脂肪が燃焼する効果を期待できます。

お腹が出てメタボを気にする中高年男性のうち、腹筋運動や体幹トレーニングでダイエットを試みようとする人も多いのですが、それよりも、開脚動作を通じて股関節まわりをリセットしてあげるほうが大切。姿勢が改善するだけで、ある程度お腹が引っ込むことにもつながります。筋トレをするなら、そのあとでも全然遅くはないのです。

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男性の場合、積極的に日々運動している人と、まったく運動しない人が極端に二分される傾向があります。体の不調が出たり太ったりしてからあわてて運動をはじめようとする人もいますが、やはり普段から少しでも体を動かしておくのがベターです。こんな状況で、手軽に取り組める「開脚」はまさにうってつけなのです。

何も無理に180度開脚を目指さなくても大丈夫。人間の体には「参考可動域」という、関節がどのくらいの角度まで動くかの指標があります。じつは、股関節の参考可動域は左右45度ずつで、合わせても90度。つまり、180度開脚の半分もできれば日常生活ではほぼ支障のないレベルであり、それ以上は「できる範囲」でやっていけばいいのです。 

今日からできる!“デキる男”の開脚ストレッチ3種

男性は太ももの後ろの筋肉が硬く、腰が丸くなりがちです。そこで、「腰を起こす」感覚を実感するため、いすを使ったり、後ろにもたれながら開脚に取り組んでみてください。以下に、簡単にできる開脚ストレッチ法を3つ、紹介しましょう。ぜひ参考にしてみてください。

①ベッドなどに左半身を乗せて仰向けになる
②片脚のひざを立て、それを両手で抱える
③床に降ろした脚の股関節(腸腰筋)を伸ばす(脚を換えて交互に)⇒ 左右各20秒

 

①いすなどに浅めに座る
②足首を片脚の太ももに乗せ、上半身を前傾させる(体重を乗せる感じで)。背中が丸くならないよう注意し、脚を換えて交互に行う ⇒ 左右各20秒

 

①低めのソファーやバランスボールなどに寄りかかり、可能な範囲で両脚を広げる
②背中を伸ばしてつま先を上に向ける ⇒ 1分
藤本 陽平 筋肉デザイナー、NSCA認定パーソナルトレーナー

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ふじもと ようへい / Yohei Fujimoto

1976年生まれ。これまでに1万人以上の体を見てきた経験から、人間本来の自然な動き「ナチュラルムーブメント」を取り戻すことで、他人に頼らず、自分の力で体調を整えていくことを提唱。東京都内で股関節ストレッチスタジオ「Natural Movement」を主宰、パーソナルレッスンを行なうほか、カルチャーセンターや学校、企業などでも運動指導や講演、講習会を行なっている。

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