4人以上の場で「会話が苦手」になる人の必然

脳の処理能力に大きな原因がある

大勢の場が苦手という人は意外と少なくないはずです(写真:xiangtao / PIXTA)
「コミュニケーションが苦手」なことを、よく「コミュ障」と表現しますが、単純に会話が苦手だという以外に、「1対1は割と平気なんだけれども、複数になるとなぜか話しづらくなる」という人も多いのではないでしょうか?
「コミュ障」と聞くと「1対1が苦手」なことをイメージしがちですが、なぜ、「1対1」に苦手意識を覚えない人でも「人が増えると話しづらい」という、「複数コミュ障」ともいえる状態に陥るのでしょう。
3000億以上の人間の行動パターンを研究し、1000件以上の集団インタビューをしてきた、『なぜ僕は、4人以上の場になると途端に会話が苦手になるのか』の著者・岩本武範氏が、「人数とコミュニケーション」の関係性について解説し、「誰もが複数になると会話力が落ちる」危険性とその意外な原因について明かします。

「複数」は「人間の選択」が鈍るシチュエーション

ここ数年、毎年、何らかのコミュニケーション本が大ヒットしています。これは、「会話」に苦手意識を持つ人が多いことの裏返しといえるのですが、とはいえ、「1対1」がからっきしダメかと言われるとそうでもないけれど、人が増えるとなぜか話しづらくなる……こんな思いを抱いたことはないでしょうか?

私は現在、社会人博士として京都大学で「人間の行動選択」についての研究をしながら、とある鉄道会社でマーケティングの仕事をしています。
京都大学での研究では、これまで3000億以上の「人間の行動」について分析をし、そこで得られた知識などを鉄道会社が経営するスーパーの売り上げアップやショッピングセンターの来客数増加に活用してきました。

これまで膨大な数の行動を分析してきて、「人間は選択し、組み合わせる生き物」だとわかりました。

なにか行動を起こすにも、「そうしよう」と脳内で無意識に選択し、そしていろいろな「選択」を組み合わせて行動に移る――。いわば、「選択して組み合わせる」という動きが脳内でなされていて、それが行動となって表れているわけです。

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