横浜生まれスリーエフ、「単独店消滅」の黄昏 38年の歴史に幕、ローソンとの共同店舗に

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2016年9月、千葉県白井市で「ローソン・スリーエフ」の1号店がオープン。ダブルブランドの店舗だが、道路沿いの看板は「ローソン」のみだった(記者撮影)

2018年1月、ある中堅コンビニチェーンが38年の歴史に幕を閉じることになる。

神奈川を中心にコンビニを展開するスリーエフは、今秋から1都3県で展開する348店のうち、281店を「ローソン・スリーエフ」ブランドに転換する。「スリーエフ」の単独ブランドは消滅し、残る65店は業績改善が見込めないと判断し閉店する。

ブランド転換は11月から始める。月50~60店を順次改装し、2018年春をメドに全店をローソン・スリーエフに切り替える。スリーエフの単独ブランドの営業は同年1月をもって終了する見通しだ。

「約35年、このブランドでやってきた。私の代でこういう決断をしたことは重く受け止めている。ローソン・スリーエフを成功させることで、支えてくれた方への恩返しができると思う」。4月中旬に開かれた会見の場で、スリーエフの山口浩志社長は神妙な面持ちでそう語った。

大手チェーンとの格差は歴然

さかのぼること約1年前の2016年4月。スリーエフはローソンとの資本業務提携に踏み切った。背景にあったのは中堅コンビニが直面する厳しい競争環境だ。

スリーエフブランドの店舗が見られるのは来年1月までとなった(記者撮影)

今や国内のコンビニ店舗数のシェアは首位のセブン-イレブン、2位ファミリーマート、3位ローソンの大手3社で約9割を占める。一方、スリーエフやポプラ、ミニストップといった中堅コンビニチェーンは大手の攻勢を受けて苦戦が続いていた。

近年、セブン-イレブンの日販(1日当たり1店売上高)が65万円前後、ファミマとローソンが50万円台前半で推移してきたのに対し、スリーエフの日販は40万円前後にとどまっていた。商品や出店戦略など、さまざまな点においてチェーンの差は歴然としていた。

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