ドイツ、サイバー攻撃・偽ニュースに戦々恐々

9月の連邦議会選挙を控えて懸念広がる

 5月11日、米国とフランスで大統領選挙を巡るハッキングが横行したことを受け、9月に連邦議会(下院)選挙を控えたドイツでは、自国が次の標的になるのではないかとの懸念が深まっている。写真はベルリンで2013年5月撮影(2017年 ロイター/Pawel Kopczynski)

[ベルリン 11日 ロイター] - 米国とフランスで大統領選挙を巡るハッキングが横行したことを受け、9月に連邦議会(下院)選挙を控えたドイツでは、自国が次の標的になるのではないかとの懸念が深まっている。

メルケル首相の続投がかかった9月24日の選挙まで4か月あまりとなった今月9日、ドイツの情報セキュリティ庁(BSI)は各政党に対し、コンピューターのセキュリティを強化するよう警告した。

ドイツ情報機関の連邦憲法擁護庁(BfV)のハンス・ゲオルグ・マーセン長官は4日、ロシア政府がサイバー攻撃で大量の政治関連データを収集していると非難。集めた情報を悪用して9月の選挙への干渉を試みるかどうかは、ロシア政府の政治的な判断になると指摘した。

ドイツ政府は、BSIの予算を大きく増額し、今年新たに職員を180人増員する。また、サイバー防衛センターを拡張し、民間企業との情報共有も強化している。大規模なサイバー攻撃を受けた場合に、相手のサーバーを破壊するなどの報復を可能にする法改正も検討している。

だが対策を強化したとしても、米大統領候補だったヒラリー・クリントン氏や、仏大統領に当選したエマニュエル・マクロン氏が選挙戦中に受けたようなハッキング攻撃を受けた場合、欧州最有力国であるドイツの指導者は大きな困難に直面する。専門家や連邦議会議員、官僚など10数人は、ロイターにそう語った。

情報セキュリティ研究者や米政府関係者は、米国に対する攻撃の背後にはロシアのハッカーの存在があったとみており、ロシア政府の現在の狙いはドイツだと警告している。マクロン氏のメールのハッキングの発信地については、現在も捜査が続いている。

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