エイベックスがベンチャーを支援する理由 ヒットの創出と業界の活性化に向けて

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エイベックス・グループ・ホールディングスは、2016年11月、100%子会社のエイベックス・ベンチャーズを設立した。ユーザーやメディアの変化に伴いヒットの要因が多様化する中で、従来のヒットの法則にとらわれないヒット創出を目指すため、有望なエンタメ関連の技術(エンターテック)や才能ある人材への投資・支援を行うことが目的だ。では、具体的にどのようにベンチャーを支援していくのか。施策の提唱者である松浦勝人エイベックス・グループ・ホールディングス代表取締役社長CEOの狙いや最新の取り組みを紹介する。

目的はあくまでも「事業での収益拡大」

「われわれが求めているのは『エンタメ×”何か”』。そのためには視野を広げて、将来グループシナジーを生み出せるものに投資していきたい。実際、われわれのインフラを活用したいという問い合わせも多く来ています」。松浦社長がこう語るように、エイベックス・グループ・ホールディングス(以下エイベックス)がベンチャーキャピタルを創設したのは、純投資としてキャピタルゲインを狙うのではなく、エイベックスのグループインフラを活用してエンタテインメント事業での収益拡大を図ることを目的としたものだ。

すでに出資案件の第一弾として、日本人ロックバンド「感覚ピエロ」ギタリストであり、自主レーベルとマネジメント会社「JIJI/JIJI RECORDS」を運営する秋月琢登氏が新たに設立する新会社「株式会社JIJI」に出資することを発表している。そしてさらなる出資案件を見いだすため、エイベックスがこの4月に開催したのが、エンターテック系ベンチャーを対象にした”ピッチイベント”だ。

エイベックス本社で開催されたこのイベントにおいて、登壇したベンチャー起業家はバーチャルリアリティ(VR)、スポーツ、ファッション、ブロックチェーン、ウェアラブルデバイスなどをビジネス領域とする7人。審査員は松浦社長に加え、アーティストの小室哲哉氏、経営共創基盤取締役マネージングディレクターの塩野誠氏が務めた。今回のイベントは社内向けに行われたものだが、インセンティブとして、各審査員による賞が授与されるほか、エイベックス・ベンチャーズからの出資やエイベックスとの提携なども視野に入れられている。

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