右派の長島氏「ついに民進党離脱」の舞台裏  蓮舫氏の求心力はますます低下していく

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「(2016年9月の)代表選に挑戦したかったが、(20名必要な推薦人が)13名しか集まらなかった」

離党会見で長島氏は、浮かばれなかった悔しさをにじませながらこう語った。無念だったのは昨年の代表選ばかりではない。同年7月の東京都知事選でも苦汁をなめざるをえなかった。都議会民進党(当時)が長島氏擁立に動き、政治資金関連のチェックも完了し、都議会公明党との水面下の連携計画も進められていたにも関わらず、党本部の支持を得られず頓挫せざるを得なかったからだ。

おそらくこの時、長島氏はもがいていたのだろう。それでも民進党を離れなかった長島氏だったが、なぜいま離党なのか。

「細野さんの静岡県知事選出馬の噂がきっかけではないか」。長島氏をよく知る人はこう語る。

細野氏の静岡県知事選出馬の話が出たのは、3月上旬のこと。「自民党の塩谷立静岡県連会長が細野さんの出馬を暗に漏らし、これを地元紙が報じたようだ。6月に2期目の任期満了を迎える川勝平太知事は、文化振興には熱心だが県職員の評価は高くない。ここで自民党が擁立する知事に変えたいという意向がある」。自民党の静岡県関係者は背景をこう説明する。

細野氏より先に民進党を離党したかった?

もっとも細野氏は「我々は川勝知事を支えてきたし、立派な知事なので出ていただきたい。いまは川勝知事の出馬に向けて準備しているところだ」と自身の出馬をきっぱり否定。ただ川勝知事はいまだ出馬表明をしておらず、「優れた人がいればバトンタッチしたい」と思わせぶりな発言もしている。

静岡県関係者もこう述べる。「このままずっと民進党にいても、細野さんは浮かばれない。しかし党を出て知事を2、3期も務めれば、国政の状況も変わる。その時になってもまだ60歳。改めて国政に戻っても首相を十分に狙える年齢だ」。

ゆえに長島氏はいま離党したのだと、長島氏の関係者は説明する。「もし細野さんが静岡県知事選に出馬するのなら、細野さんは民進党を離党することになるが、長島さんは細野さんに遅れて民進党を離党したくなかったのだ」。

ではなぜ、長島氏は細野氏よりも先に民進党を離れたかったのか。

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