王者オートバックスは停滞から抜け出せるか

利益額でイエローハットに勝てない理由

通常店舗の2~3倍の売り場面積をもつスーパーオートバックス。需要減少が止まらない中で、現状の74店舗体制は適切なのか(撮影:今井康一)

国内カー用品最大手オートバックスの店頭で、ある商品が売れに売れている。

その商品名は「ペダルの見張り番」、車に後付けする誤発進防止装置だ。価格は4万3000円(取り付け工賃、税込み)と決して安くはないが、2016年末の発売後、売れ行きは好調で品切れ状態が続いている。

オートバックスの店頭では、安全のために親の車に装着したいという子どもと、「まだ付けなくて大丈夫だ」と親がレジの前で言い争う光景が見受けられるという。

久々のヒット商品

車に後付けできる誤発進防止装置の「ペダルの見張り番」。オートバックスの開発要請を受けサプライヤーが開発した(写真:オートバックス)

この商品はオートバックスが企画し、サプライヤーと一緒に開発した商品だ。

高齢者ドライバーの、アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故が社会問題になる中、「既存の車にも後付け装着できる、安全や通信の装備を商品として提案していく」(同社の小林喜夫巳社長)と意気込む。

オートバックスがこうした商品を投入している背景には、同社の苦戦がある。国内の新車販売低迷やカーナビの販売不振、単価低迷によって、カー用品業界そのものが縮小。運営元のオートバックスセブンの売上高も減少傾向が続き、営業利益は直近ピークの2013年度から右肩下がりが続く。今2016年度は2013年度の半分程度にとどまる見込みだ。

オートバックスのアニュアルレポートによれば、カー用品市場は、1997年3月期の約3兆円をピークに、2012年3月期には1.8兆円まで縮小。ただ、同社は2008年度以降、ETC特需や地デジ特需に、増税前駆け込み需要といった外部環境による需要増を追い風に業績は好調を保った。

オートバックスの特徴は大型店舗による出店戦略にある。店舗サイズは業界第2位のイエローハットのほぼ2倍の規模とされる。大型店は大量の在庫を店舗に陳列するため、特需が発生すれば恩恵は大きい。

さらに1997年からは通常店舗の2〜3倍の大きさで、幅広い品揃えや整備施設をウリにした巨艦店「スーパーオートバックス」の出店攻勢も進めた。オートバックスブランドの店舗数は2016年12末時点で国内600店だが、そのうちスーパーオートバックスが74店となっている。

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