内定を出したくなる「好印象」な就活生とは? 第一関門は見た目、でも採用の決定打は中身

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就活の場合の外見は、清潔な身だしなみ、明るい表情、はきはきとした行動と姿勢、目線を指す。多くの就活生は、学生時代に力を入れたことや志望動機などの内容にこだわっているだろうが、その前に第一印象として重視されるのは、表情ということになる。人事の声をきいてみると、さわやか笑顔系の学生に対する評価は高い。

・笑顔の素敵な学生(従業員規模1001名以上、メーカー)。
・常に笑顔(1001名以上、メーカー)。
・笑顔で質問をしてくる学生(301~1000名、メーカー)。
・笑顔と一貫性をもって答えられる学生が印象に残ります(300名以下、メーカー)。

不安そうな表情は、相手に「だいじょうぶかな、この学生は」という不安を与えるが、さわやかな笑顔は相手を安心させる。また笑顔は「話を聞いている」「理解している」「関心を持っている」というサインでもある。それが人事の好感を得る。しかし、自分の笑顔が長所だ、ということに気づいていない例もある。

・いつも笑顔でこちらまで明るくさせている学生がその長所に気づいていなかったこと。面接では緊張するため、そのよい部分が出せていなかった。そのことを伝えると、面接での緊張も消え、すごくいきいきとしていた(301~1000名、メーカー)。
・面接会場に案内するときに声をかけてあげたことを内定後に感謝してくれた学生→「笑顔が素敵なので、いつもの笑顔で臨んでください」と伝えたところ、自信を持って面接に臨めたそうで、内定、入社した(301~1000名、メーカー)。

姿勢と身だしなみの改善で賢く見える

外見とは、表情だけではない。姿勢や身だしなみも重要だ。姿勢がよい人はそれだけで好ましい印象を与えることができ、トレーニングすれば改善できる。身だしなみはおしゃれとは違い、不快感を与えないことがポイント。髪や靴、服装は、つねに清潔にしておきたい。姿勢と身だしなみの二点だけ改善すれば賢い学生に見える。

・基本的なあいさつや身だしなみ、受け答えの的確さなどは印象に与える影響が大きい。待合室での雑談で、研究テーマを小学生でも理解できるようなたとえ話で伝えた学生は、印象に残っている(1001名以上、商社・流通)。
・立ちい振る舞い、姿勢がきれいで、自信あふれる行動する学生(301~1000名、商社・流通)。

さらに「聞く姿勢」も大事だ。以下の例では人事は説明会のときの反応を見て学生を評価している。説明会やセミナーにはたくさんの学生が参加するので、油断しがちだが、目立つ学生は採用担当者の印象にも残る。それは「居眠り」「スマホいじり」「遅刻」などの悪い目立ち方と、「重要なポイントでメモを取っている」「的確な質問をする」などのよい目立ち方に分かれる。

・毎年多くの学生の前で会社説明の話をしますが、聞く姿勢のよい学生は印象もよくなります。反応できるということがポイントです。メモを取ることに必死になるのでなく、前を向き、少しでも自身に心に留めようとする聞き方です。うなずくばかりではなく、疑問を感じているような態度を含め、こちらの話に反応していることが伝わる聞き方ができる学生は、次の面接のときに覚えているものです(301~1000名、メーカー)。

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