将棋連盟、新会長就任でも止まらない「漂流」

棋士28人が残る5理事の解任を求める事態に

日本将棋連盟の会長に就任した佐藤康光九段(撮影:風間仁一郎)

棋力四段以上のプロ棋士からなる公益社団法人・日本将棋連盟は2月6日に臨時総会を開き、佐藤康光九段(47)と井上慶太九段(53)の2人を新たな常勤理事に選んだ。この決定を受け、7人の理事はただちに理事会を開き、話し合いで佐藤九段を正式に新会長に選んだ。理事の任期は今年6月の通常総会までだという。

臨時総会を開いてまで2人の常勤理事を新たに選んだのは、谷川浩司前会長と島朗(しま・あきら)前常務理事が任期途中でそれぞれ辞任したためだ。谷川前会長は健康問題も深刻だが、2人に共通して言えるのは、昨秋の不祥事における初動ミスの責任を取っての辞任であることだ。

離席の事実すら「認められなかった」

昨秋の不祥事とは三浦弘行九段の濡れ衣事件である。「三浦九段が対局中に将棋ソフトを不正利用しているのではないか」との棋士らの話を信じ、三浦九段を2016年秋〜同年末まで出場停止処分にした。しかしその後、第三者委員会の調査で不正はまったく認められなかったのだ。

疑惑の端緒となった、「対局中に30分以上の離席があった」とする証言は、第三者委員会の調査では「30分以上の離席」そのものが認められなかった。このことを谷川前会長は「最初に確認しておけば」と悔しがり、島前常務理事は「痛恨のミス」と苦渋の表情で語っていた。

「将棋ソフトと9割以上同じ」とされた三浦九段の棋譜も、同一ソフト・同一局面でも2割の誤差があることなどから、特に三浦九段の手が将棋ソフトに似ているとは認められなかった。谷川前会長と島前常務理事は、「同一ソフト・同一局面でも2割の誤差がある」という調査結果に素直に驚いた様子だった。

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