東京でローストビーフラーメンが流行る理由 健康志向やSNS映えで新しい客を呼び込む

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「ローストビーフ油そば ビースト」の看板メニュー「ローストビーフ油そば ダブル」

「ダブルスープ」「つけ麺」――。一定の周期で日々変化していくラーメンをめぐるブーム。激戦区の東京で今、ひそかに新しいトレンドが来ている。「ローストビーフ」が乗ったラーメンのブームだ。言うまでもなく、牛肉の塊をオーブンなどで蒸し焼きにした料理。ラーメンのトッピングの定番といえばチャーシュー、いわゆる焼き豚だが代わりに牛肉を使っている。

ラーメンの上にローストビーフが乗るなんて

ラーメンを本格的に食べ歩き始めて10年強。これまでに通算3000杯以上、毎日のようにラーメンを食べてきたが、数年前まではラーメンの上にローストビーフが乗るなんて考えもしていなかった。

ローストビーフラーメンをメニューに取りそろえるラーメン店で勢いが目立つのは、新宿や新橋、秋葉原などに店舗展開する「ローストビーフ油そば ビースト」。オープンから約1年半で都内に7店舗を出店した。一般的なラーメン店が通常オープンから1年で4割が消えていく中で、この出店スピードは目を見張る。一番人気のメニューは「ローストビーフ油そば ダブル」(1300円)だ。

北千住に店を構えるローストビーフラーメンのブームの先駆者的存在である「牛骨らぁ麺マタドール」では、「贅沢焼牛塩らぁ麺(1050円)」という看板メニューが人気を博している。価格は1000円を超すが、かつての豚チャーシューには無い華やかさであっという間に火がついた。オープンから6年経った今でも、メディアからの取材が多い。

そのほかにも銀座や高田馬場に店を構える「銀座 道玄」や新宿の肉バル「肉とワイン OKIGARU BAR」、曙橋にある「麺屋 西川」などのお店でもローストビーフラーメンが最近メニューに並ぶようになった。

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