大手企業の「採用したい人材」はこう変わった 「一点追求型」の人材を求めている!

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自分自身は、「これはマニアックな領域だから、就活でのアピールにならないかも」と思うようなことでも、とことん取り組んだのであれば、それはぜひ訴えるべきです。

たとえ、学校や周囲から大きく評価されないことでも、自分の興味関心という強い動機に基づいてある領域を突き詰めることができる、そのために試行錯誤や創意工夫ができることは、大きなアピールになります。実際、平均点の高さではなく、「一点追求型」の人材を5~10%は意図的に採りたい、という大企業の声も聞こえてきています。

「一点追求型」の人材を採りたい

近頃では理系女子や海外大生、あるいは外国人留学生に、一定の採用ニーズがあることは確かです(これらの人材に採用目標人数を設定している企業も少なくありません)。ただ、求めているバラエティの中身は各社で異なりますし、今年度はどんなバラエティを求めているのかは、外部からはわかりません。

基本のマナーや礼儀はきちんと守るべきですが、自分で培ってきたものや、何が好きで何ができるのかについては、自分自身を十分訴えてみてください。

企業は”寄らば大樹の陰”的な発想の学生を求めているわけではありません。大手企業を志望されている学生に伝えたいのは、入社するために自分を型にはめるのではなく、自分の持っているものと相手先企業が評価するものが、たまたま合致すればよいという気構えで、もっと自由にチャレンジしてほしいということです。

少なくとも、企業には企業の危機感があることを理解してもらえれば、もっと学生のみなさんにとって、自分らしい就活ができるのではないでしょうか。応援しています。

加藤 剛史 リクルートキャリア 新卒メディア営業統括部 総合企画部部長

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かとう たけし / Takeshi Kato

地域活性営業九州グループマネージャー、中途メディアサービス、独立開業支援事業のユニット長などを経て、2016年より現職。地域の就活事情にも詳しく、中途採用、新卒採用など、さまざまな就職活動の現場に携わってきた。企業と学生がそれぞれにもっている危機感のずれを埋め、ともに納得のいく選考となるための企画を推進している。

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