「最高のローストビーフ」を作る決め手は? うまさを決めるのは部位ではない

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ローストビーフ向け部位としては、香りよりも舌触りを重視したテンダーロインが古来から標準的だが、骨つきリブからストリップロイン(小さめにカットしたサーロイン肉)に至るまで、数多くの安くて優れたカットがある。こうした部位を選べば、牛全体の肉を売りさばく必要がある零細な独立事業者を助けることにもなる。

ローストには、塩をかけること、適温で調理すること、そして休むこと、の3つの重要なステップがある。調理前に24〜48時間かけて良い肉を惜しみなく塩漬けしよう。そうすれば、自分が選んだカットに最も適した温度を決めることにも専念できる。

肉を220度のオーブンに入れた後に温度を下げていくような古典的な高温ロースト法は、サーロインチップやトップラウンドのような柔らかいカットには理想的ではない。180度以下の温度でじっくりローストすれば、どんなカットでもきちんと調理できる。この「低温調理」を続け、最後の10分間に一気に温度を上げるのも手だ。

温度計もお忘れなく

おいしいローストビーフがあれば休日の会話もはずむ(写真: 2016 Lynne Curry)

そして肉が焼き上がる30分くらい前から、そのほかのメニューをカウンターに並べておこう。肉はオーブンから取り出すとさらに熱くなり、肉汁がローストビーフ全体に行き渡る。

調理用温度計の準備もお忘れなく。見かけだけでは焼き加減はわからないのだから、調理中には温度の変化を気に留めておいていただきたい。筆者は高価なThermapenという製品を愛用しているが、アラーム機能付きの安いモデルもある。

最後に、スライスするのに特別なナイフは必要ない。長さ20センチ以上の調理用ナイフであればどんなものでも、おいしいローストビーフを切り分けて、最高の夕食を楽しめる。

執筆: Lynne Curry (Zester Daily/Reuters)

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