「課題先進地」東北で女性たちが今考えること

被災地の今から考える<後編>

石本さん(前列左から2番目)と東北での活動の様子

2011年3月11日に起きた東日本大震災は、被災地に住む人の未来を大きく変えた。さらに、被災地には住んでいなかった人の未来も変えている。主人公は、三陸沿岸の被災地女性支援に携わるNPO法人ウィメンズアイ代表理事の石本めぐみさんだ。前編に続く後編では、震災後に生き方、働き方を変えた女性たちについて取り上げる。

和歌山出身の石本さんが東北と縁を持ったのは震災ボランティアがきっかけである。GEキャピタルなど外資系企業での勤務が長く、カナダで働いていたこともある。ビジネスと英語に強い石本さんは、被災地女性に細やかに寄り添いつつ、課題を発信したり、国際的な舞台に東北の女性達を乗せたりする行動力を持っている。

女性リーダーの育成に取り組んでいる

今、石本さんが取り組むのは、岩手・宮城・福島の被災三県の女性リーダーを育成する「グラスルーツ・アカデミー東北」。2015年3月に東北三県から40名、世界10カ国から15名の女性が参加する国際研修を、宮城県の南三陸町で開催した。これは、同時期に仙台で開かれた国連世界防災会議に連動した企画である。2016年2月には岩手県住田町と陸前高田市、8月には福島で日本人参加者メインとして研修を企画運営してきた。

グラスルーツ・アカデミー東北は1泊2日または2泊3日の合宿形式で開かれる。参加者は防災の専門家や女性リーダーの講演を聞いたり、自分自身が地域で取り組むプロジェクトを発表したりする。自身が抱える悩みを共有することで、今後の活動の方向性が見えてくるという。

参加者は口をそろえて「自分と同じように悩んだり、行動を起こしたりしている人と友達になれたのがよかった」と言っていた。また「パートナーシップのありかたを、米国出身の先生からアドバイスしてもらえたのが新鮮だった」という人もいる。食事やプログラムの合間の休憩時間にも話ができて、それが仕事や私生活を考える気づきにつながっている。

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