中国の金融波乱は李克強首相の宣戦布告 金利急騰は、シャドーバンキング退治に向けた荒療治

拡大
縮小
(Bloomberg via Getty Images)

6月23日の日曜日、中国最大手である中国工商銀行のATMが上海、北京、武漢などで相次ぎ停止した。システムトラブルのためだったが、もっと悪い事態を想像した顧客も少なくなかったはずである。折しも、中国の金融界を資金不足への懸念が覆っていたからだ。

直前の6月20日、中国の短期金利の指標である上海銀行間取引金利(SHIBOR)の翌日物は13.44%に急騰。前日の7.66%から一気に過去最高水準までハネ上がった。これを受けて株価も下げ足を速め、上海総合指数は24日には心理的抵抗線である2000ポイントを割り、4年ぶりの安値水準に。世界経済の牽引役となってきた中国での金融波乱は、すぐさま海外へも飛び火した。

次ページ規律回復を狙い引き締め
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
【逆転合格の作法】「日本一生徒の多い社会科講師」が語る、東大受験突破の根底条件
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT