シダックス、高級フィットネス参入の真意

志太勤一社長「ホンダF1に学んだ“究極”戦略」

カラオケ店チェーンの全国展開や、企業向け・病院などの施設向け給食事業で知られるシダックスが、「カルチャー」と「フィットネス」に本格進出する。

同社はこの4月、東京都渋谷区にある本社の隣に、「シダックス・カルチャービレッジ」をオープンさせた。カルチャービレッジの前身は、東京電力の旧・渋谷電力館。シダックスは同ビルを東電不動産から借り受けて、カルチャーセンターとフィットネスクラブを融合させた新事業「カルチャーワークス」を展開していく。

カラオケ、給食、そして子会社の大新東が担うトータルアウトソーシング(施設運営や車両運行など、企業・法人向けサービスの一括受託)の主力3事業からみると、一見、畑違いにも思えるカルチャーワークス事業。シダックスがこの新分野に乗り出す狙いは何か。志太勤一会長兼社長(写真)に聞いた。

カルチャーワークスで「運動」と「心」が埋まった

――シダックスは給食、カラオケ、トータルアウトソーシングが3本柱で、それぞれ業界シェアも大きい。にもかかわらず、カルチャーワークス事業をスタートさせた狙いは。

シダックスグループは1959年、企業に食事を提供する給食事業で創業した。外食産業が台頭する中で、給食ってどういう位置づけなのかと考えた。そこでポジションを見出したのは「健康産業」。外食と違うところはそこだ。給食は日々、福利厚生の一環として、同じお客様にずっと食事を提供し続けるのがなりわい。それを突き詰めていくうち、健康は食事だけでは賄いきれないということを知った。

厚生省(現厚生労働省)の発表した「健康日本21」(2000年)には、「運動」「栄養」「休息」の3つのバランスこそが、幸福な人生、健康的な人生を送るうえで重要とあった。そのうち、「休息」についてはカラオケ事業をスタート(1993年に事業会社設立、2001年に給食事業との間で完全親会社を設立し経営統合)させており、「運動」が残るだけだった。

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