「モヤさま」の「ユルくてマジメ」な舞台裏

伊藤隆行プロデューサーに聞く

今年4月、テレビ界で大きな話題となった、テレビ東京の人気番組「モヤモヤさまぁ~ず2」(日曜日19時~)の大江麻理子アナウンサーの卒業。2007年から6年間、さまぁ~ずの2人と共に、ひたすら街をブラブラ歩いてきた大江アナの最後の出演に12.8%と高視聴率を記録し、注目を集めた。
同番組は、深夜番組のスタートから現在はゴールデン番組へと「出世」を果たし、番組DVDも第6弾「Vol.19」まで発売されるなど、長きにわたり人気を博している。そして、大江アナの後任は狩野恵里アナウンサーが務め、新たなスタートを切った。
その番組を取り仕切るプロデューサーは、自身も「伊藤P」として番組出演をしているテレビ東京プロデューサーの伊藤隆行氏。「伊藤Pがいいならやるよ!と思える」とさまぁ~ずから絶大な信頼を寄せられている伊藤氏ならではの仕事術を聞いた。

後輩たちに任せて全会一致で「狩野アナ」

――さまぁ~ずの新相棒として、なぜ狩野アナを選んだのですか。

狩野アナへの変更は、僕は決めていないんです。「モヤさま」は6年間続く中で、番組スタッフ、タレント、カメラマンも含めて皆、同じ方向を向いており、ちょっとの障壁があっても、うまく乗り越えられる感じのいい雰囲気だったんです。後輩のプロデューサー、ディレクターは番組の中心となり、非常にプライドを持って仕事に取り組み、数字が出たら素直に喜んでいて、「もうこの人たちの番組だな」と思ったんです。だから、責任を放棄するわけではないですが、この後輩たちに決めてもらおうと思いました。

プロデューサーという立場だと、自分で決めたがる人は多いとは思いますが、僕は若い後輩たちが決めて、いい意味で番組が収束しないように、違う方向が生まれたほうがいいと思っています。

それが仮にうまくいかなくても、「自分たちがしっかり決めたのだ」ということが重要だと思うんです。番組というのは、制作している側の「納得性」がなければ、引き付けられないと思っています。

――すんなり狩野アナに決まったのですか。

そうですね。まず、さまぁ~ずの2人は「大江の次は知らない子がいいな」と言っていたのです。だから、どこかで一緒に仕事をしていたり、キャラクターとして成立している人は避けようと思っていました。

前任の大江アナが開口一番、「狩野さんだと思う」と言ったことも大きいですね。狩野さんの印象はとにかくまじめな子。右に行けと言ったら、ずっと右に行っているイメージ。「一生懸命さが笑える」感じがするんです。後は大江アナとはキャラクターがまったくかぶらない。だから、スタッフも全会一致で「狩野しかいないと思います」ということになりました。

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