金利上昇の説明に”苦慮”する黒田総裁

円安・株高でも、国債市場は不安定なまま

金融緩和をして金利上昇では、就任会見のようには笑えないが…(撮影:尾形 文繁)

金融政策の「わかりやすさ」を重視する黒田東彦日本銀行総裁だが、今回は曖昧模糊としていた。22日の金融政策決定会合後の会見で、何より注目されていたのは足元の長期金利上昇に対する黒田総裁の見解だった。

 4月4日にブチ上げた金融緩和策では国債の大量買入れで「イールドカーブ全体の金利低下を促す」と宣言したが、むしろ金利は短期から長期まで上昇している。円安と株高が進む中、5月10日以降に長期金利の急な上昇が起きたこともあり、会見での質問は「金利」に集中した。

 黒田総裁は長期金利の要素について、①景気回復や物価の上昇見通し、②債券保有に伴うリスク(リスクプレミアム)という二つで形成されていると繰り返し説明。日銀による巨額の国債買入で「リスクプレミアムを圧縮する効果がある」とし、「買入れが進むにつれてその効果が強まっていく」と述べた。要は、日銀が低下を促す金利ははあくまで「部分的なもの」というわけだ。

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