なぜ、ありきたりな商品が量産されるのか?

ディレクター的ものづくりの限界

世の中には、爆発的にヒットする商品がある一方、まったく見向きもされずに消えていく商品が山のようにある。いったい、何がその差を生むのか。過去にない新しい価値を生み出し、人々の心をつかむにはどうしたらいいのか。
新しい市場のつくりかた』の著者である三宅秀道氏は、重要なのはドラマ制作でいうプロデューサーであり、個々人がプロデューサー的能力を高めなくてはならないと言う。

ドラマ制作と企画の新しさ

今回お話しするテーマは「つなぐ・まとめる・組み合わせる」です。商品開発においていろいろな要素をつないだり、まとめたり、組み合わせたりすることにどんな可能性があるかを考えます。

モノにせよサービスにせよ、商品の開発というのは、要素の結合プロセスとして説明できるので、実はどんな商品開発もつないだりまとめたり組み合わせたり、と言えなくはないのですが、それでもうまいつなぎ方、下手なまとめ方があるとすれば、どういうものなのでしょうか。

と言いつつ、いきなり余談から入ります。以前、あるテレビ番組制作会社で仕事をしている方にお話をうかがいました。「DVDが長く売れ続けるような、面白いドラマというのは、どのように制作されるものでしょうか」と、はなはだ無茶な聞き方ではありますが、商品開発の研究者として知りたかった疑問を思い切ってぶつけてみました。すると、なるほど、と思わせる答えが返ってきたのです。

たとえば、過去にないテーマや切り口のドラマをつくりたい、そういう企画の言い出しっぺというのは、たいていがプロデューサーであるそうです。従来のテレビドラマでは、この種の登場人物をこういうスクリプトで、こういうテイストで動かすというようなタイプの作品がまだなかった。しかし、そういうドラマをつくれば、これまでテレビをこの時間帯に見ていなかった人たちが視聴者になるのではないかというような冒険をしないと、いかにもありがちなドラマばかりになってしまいます。

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