広告で「契約のリスク」を見破れ!

落とし穴は小さな文字で書かれている

「どんな広告にしたら、物件をより高く、より早く売ることができるだろうか?」
 
不動産会社では、日夜このような議論が交わされている。広告をどれだけ魅力的にするかは、その物件が売れるかどうか、ひいては自分のボーナスや会社の業績に直結する、不動産会社の生命線だからだ。
 
もちろん、不動産広告には厳しいルールがあり、まったくのウソを書くことはできない。だからこそ不動産業界は昔から、ある手口を磨いてきた。それが、「勘違いと幻想を生み出す手口」だ。
「こちらがだましたのではない。お客さまが勘違いしただけだ」
「ウソは言っていない。勝手に幻想を抱いていただけだ」
 
もちろん良心的な不動産会社も多いが、このような言い訳をできるギリギリのラインを狙った広告は、今でも数多く目にすることができる。本連載では不動産広告の「落とし穴」を解説する書籍『不動産広告を読め』を上梓した筆者が、マイホーム購入で損をしないためのプロの「眼」を公開する。

マイホームの購入を考え、広告を見る。そのとき、どれほどの項目に注意を向けているだろうか。お客様の多くは、価格・広さ・間取りを確認し、後は駅までの距離や周辺施設、写真などに注意を奪われているように見受けられる。確かに、不動産について知識が少ない方には、小さな文字で書かれている項目はよくわからないので、注意を向けなくても仕方がないともいえる。

しかし、そのように多くの人が注意を向けない箇所にこそ、落とし穴は隠れている。小さな文字で書かれているものは「不動産会社が強調したくないこと」であり、それでも書かれているのは「記載が義務づけられているから」にほかならない。そして「記載が義務づけられている」のは、それがないと住宅購入を正しく判断できないからだ。

今回は、小さな文字でしれっと書かれている項目に潜む落とし穴について解説していく。

ミッション1 購入直後にかかる「カネ」と「手間」に注意

一戸建ての魅力のひとつに、駐車場があることが挙げられる。筆者もクルマが大好きなのでよくわかるが、特に都市部で一戸建て購入を決められるご家族の例では、旦那さんがクルマ好きなことが多い。確かに、月々の利用料なしで駐車場を利用できるのは、大きな魅力だ。

下の広告を見てほしい。これは、そんな「マイカー派」の方にとっては非常に大きな落とし穴が隠れている。ケースによっては駐車場を借りたほうが安くなるほど、毎月の出費が発生してしまうこともあるのだが、どこが問題か、わかるだろうか。

次ページ私道か公道かは、小さいようで大きな問題
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