ラーメン・ディズニー・ネスプレッソの秘密

「値段相応」とは何か?値上げから顧客が見える

最近はアベノミクスの下でのインフレ期待も話題に上るが、それでも日々、多くの企業は値下げ圧力に苦慮している。根底にあるのは、安くすれば売れる、あるいは、安くしなければ売れない、という考え方だろう。しかしそれに従うかどうかには、検討の余地がある。

そのラーメン屋の良さ、本当の在りかはどこだ?

著者:水越康介(経営学者、首都大学東京准教授) 撮影:今井康一

たとえば僕が以前よく通った店に、おいしいが価格の高いラーメン屋があった。高ければおいしいのは当たり前で、コストパフォーマンスとしては平凡である。

ただ、僕が味以上に気に入っていたのは、何時に行ってもすいているところだった。

あるとき、その店がいつになく混んでいた。珍しいこともあるものだと思ったが、理由は期間限定キャンペーンであった。値下げしていたのだ。その期間、客は増えただろうが、僕の満足度は当然下がった。

似たような話で、価格の調整がうまいのはディズニーランドだ。人の集まる魅力的な場所は、人数調整を必要とする。どうすれば人混みを緩和できるか。言うまでもない。入場料を高くすればいいのだ。

ディズニーランドの入場料は、だんだんと値上げされている。それでも満足度は下がらないし、むしろ上がっていそうだ。最近は、好調なUSJも値上げを進めているという。

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