ガラパゴス化する、日本の自転車メーカー

アジアで自転車ブーム。でも、日本勢は「不戦敗」

 この連載コラムでは、中国のみならず、台湾、香港、東南アジアを含む「グレーターチャイナ」(大中華圏)をテーマとする。私は20代から40代前半の現在まで、留学生や特派員として、香港、中国、シンガポール、台湾に長期滞在するチャンスに恵まれた。そうした経験の中で培った土地勘を生かし、「大中華圏」 での見聞を硬軟取り混ぜて皆さんにお伝えしていきたい。
自転車ブームに沸くのは日本だけではない。台湾などアジアでも自転車が大人気だ(写真:ロイター/アフロ)

 第3次自転車ブームが到来

自転車がブームである。戦後復興の光景であった1950年代の第1次ブーム、東京オリンピック前後に起きた1960年代の第2次ブームに次いで、日本に訪れた3度目のブーム、と見る向きすらある。

ただ、今回のブームは当時ほどメディアの話題にもならず、静かに、着実に、社会の隅々にじわじわと広がっている感がある。それでも、平日の朝、東京の国道を品川から新橋に向かって自転車で駆けていると、自転車通勤者の姿をずいぶんたくさん見かけるようになった。信号待ちになると十数台が道路の左側に連なり、車の台数よりも多いときもあるぐらいだ。

健康志向があるのは間違いない。定期代を浮かせたい人もいるかもしれない。加えて、3・11の福島第一原発の事故を経験し、できるだけエネルギー消費が少ない乗り物を使いたいと考えるエコ派や、同じく3・11によって公共交通機関が麻痺したことで通勤・通学に自転車を選ぶようになった人もいるだろう。とにもかくにも、単なる通勤・通学のための自宅と駅との往復のためだけでなく、積極的に何かを考えながら自転車に乗っている人が明らかに増えている。

そして、この自転車をめぐる盛り上がりは日本だけではなく、世界で同時発生的に起きている。そのことを実感したのが、この3月に台北で開催された台北サイクルショーだった。

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