グーグル卒業生、“全自動会計”で席巻

スタート2週間で1600事業所が登録

シンクランチ、アタラ、イベントレジスト――。米グーグルを退職した「卒業生」が、グーグル勤務時代の経験を生かして、競い合うようにスタートアップを立ち上げている。佐々木大輔氏(=タイトル下写真の人物=)が社長を務めるCFOも、そうしたベンチャーのひとつ。5年間勤めたグーグルを2012年7月に退社し、同じ月にCFOを設立。自らプログラミングしながら準備を進めた全自動クラウド型会計ソフト「freee」を3月18日にリリースした。

簿記の知識がなくても気軽に使えてしまう、このクラウドサービス。滑り出しは想定以上に好調だ。3月18日の立ち上げ時点では「1年かけて1万アカウント」と控えめに目標を掲げていたが、アクセスが集中し最初の2週間だけで1600事業所が登録。アクセススピードが低下し、23日にサーバーを増強してピンチを乗り越えた。このペースが続けば、1万の目標を超えるのも、それほど先のことではない。

期間限定無料だけが人気の理由ではない

なぜ人気を集めたのか。「6月まで完全無料」という点に惹かれて試しに使ってみたユーザーもいるだろう。とはいえ、銀行やクレジットカードのウェブ口座へのアクセスを許可しなければならないため、登録をするには心理的なハードルがある。にもかかわらず、ユーザーが集まったのは、その利便性の高さが認められたからだ。

freeeの特徴は、ウェブ口座の明細から会計帳簿を自動生成する点にある。個人事業者は、確定申告のための書類作成は、なるべく手間を掛けずに行いたいもの。そこでfreeeがウェブ口座の明細に記されたテキストを解析し、自動的に会計帳簿にデータを振り分けていく。

振り分けの際には手動で1件1件チェックができるので、テキスト解析が間違っていればタブメニューから正しい勘定科目を選択して指定し直すだけでいい。キーボードをたたくこともなく、マウスだけで操作が可能だ。最初の2週間で2万7200件の明細処理を実行。「手動でやると1つの仕分けに2分ほど掛かるため、すでに40日ほどの作業時間を減らす貢献をした計算になる」(佐々木氏)。

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