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あなたのお金は、働いていますか?

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「投資の基本は、将来価値が上がりそうなものを見識と理性をもって見極め投資すること。それは『週刊東洋経済』読者が最も得意とするところのはず」と話すのはFP歴25年、資産運用に強いFPの第一人者として知られる神戸孝氏。けれど、「日本人のほとんどが、いまだに投資の基本を理解していない」と憂慮する神戸氏に投資の基本、そして“最後に勝つ”ための資産運用法をレクチャーいただいた。

「投資」と「リスク」の意味を理解して“王道”の投資を 

FPアソシエイツ&コンサルティング
チーフ・エグゼクティブディレクター
ファイナンシャル・プランナー(CFP®)
神戸 孝
 
早稲田大学法学部卒業。三菱銀行、日興證券を経て、99年FPアソシエイツ&コンサルティングを設立。日興證券勤務時代を併せるとFP歴は約25年、資産運用に強いFPの第一人者として評価が高い。日本FP協会理事、金融庁金融審議会専門委員などを歴任する

厳しい経済状況が続く日本において、将来の可処分所得の増加を期待するのは極めて難しくなっています。いかに収入や資産を増やすかという点で、投資・運用の重みが一段と増してきているのです。投資なんて、私は知らなくていい、やらなくていいと思い込まず、「お金にも働いてもらう」という意識を持つことが何より大切です。

では、個人投資家はどのように投資・運用を行うべきか。王道は「長期運用」と「分散投資」ですが、これについて言及する前に理解しておいてほしいのが「投機と投資の違い」、そして「社会通念上のリスクと投資におけるリスクの違い」です。投機とは機会(チャンス、タイミング)にお金を投じること。いち早い情報と多額の資金、優れた分析力が重要で、個人投資家がプロの投資家に勝つのは難しい世界です。

一方、投資は将来価値が上がりそうなものにお金を投じること。常に成果を求められ続けるプロとは異なり、個人投資家は「時間」を武器に、雪だるま式にお金が増える「複利効果」を味方につけて、「終わりよければすべてよし」というスタンスで投資ができます。これこそが個人投資家の王道である「長期投資」を行う意義です。

リスクは、一般的に「元本割れ、損」と思っている方が大半でしょうが、投資の世界では「この先どうなるか決まっていない、ブレる可能性があること」を指します。将来どうなるかまったくわからないのでは不安ですから、ブレをある程度コントロールする必要があります。その具体的な方法が「分散投資」という、もう一つの王道なのです。

投資とリスクの本来の意味や長期運用、分散投資を行う意義を理解できたら、次に考えるべきは「アセット・ロケーション(お金の置き場所)」です。似たような用語に「アセット・アロケーション(資産配分)」がありますが、それはこの次の段階で考えます。

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