ISは本当にイスラーム原理主義なのか

ダッカ"女性"人質殺害事件が物語る変質

バングラデシュの首都ダッカで起きたテロでは、日本人7人を含む人質20人が犠牲になった(写真:AP/アフロ)

7月1日(日本時間2日)、バングラデシュの首都ダッカで、IS(イスラム国)への忠誠を誓う現地のテロリストによって、日本人7人を含む人質20人が殺害された事件の衝撃がまだ残っている。

この事件については、「バングラデシュでインフラ構築を支援している日本人がなぜ殺されたのか」「親日国バングラデシュで、犯人に日本人であることを名乗ったが、殺害の対象になった」などの角度から報道され、議論を呼んでいる。

イスラーム原理主義者が女性を人質にとり、殺害することは、イスラーム教の教えに反しているのではないか。また、そもそもISに忠誠を誓うと自称しているグループの行為は、彼らが金科玉条としているイスラーム原理主義にも違反しているのではないか――。ここではそれらの視点から考えてみたい。

イスラーム原理主義と女性

「イラクでは、イスラーム原理主義者に女性が人質になっても、虐待はされない。中高年の女性が人質女性に付き添って世話をしてくれる」。

2004年、米軍による侵攻後、宗派間対立が激しくなったイラクで人質になった日本人女性の高遠菜穂子さんの安否に関連して、外交関係者から聞いた説明だ。その後、高遠さんは解放された。中高年の女性が付き添うのは、犯行グループの男性によって、性的暴行を加えられることを防ぐ狙いもある。

このほか、2007年にアフガニスタンでイスラーム原理主義組織タリバンの人質になった韓国人女性2人も、解放されている。

イスラーム教は伝統的に女性を大切に扱う。欧米で発展したフェミニズムとは違う理由からである。すなわち、子どもを生んで育てる女性は、貴重な存在であり、また、両親や夫からすれば、結婚契約金や家畜(羊100匹など)で譲渡あるいは入手した、かけがえのない”動産”でもあるからだ。

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