結婚できない人が言う「出会いがない」の誤解 「生活が充実している人」が敬遠される理由

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婚活に向けて容姿を磨くというのは、よくあるパターンだ。エステやネイルサロンにそれなりの投資をしている人も多い。容姿が向上することで自信のある態度になるというのは、多くの人の中でパリッと輝くため、他の女より一段高い台に乗るには必要かもしれない。

だがそれは「目立つ」だけであって、実は恋愛とは関係ない。人の魅力というのは、「完全な部分」には感じられないものなのではないだろうか。ああ、綺麗ですね、しっかりしてますね、完璧ですね、みたいなところからは、恋愛感情は生まれてこない。

そうではなく、弱いところやダメなところに、人の魅力はあるのだ。いいところとダメなところが共存していることが興味深いわけであり、ダメな部分が高コントラストでわかりやすいことが重要なのである。たとえば可愛いワンピース着ていてもアホ毛が立っているとか、ヒール履いてきたら捻挫したとか、お酒大好きと豪語するから飲ませてみたら簡単にベロベロになるとか、そういうところだ。

男は「一段高い女」を口説いてやろうとは思わない

いい女に見せる努力は、同性のためにやっているに過ぎない。すなわち一段高い段の上に乗るためのものだ。男は一段高い女を見てはいるが、口説いてやろうとは思わない。口を開けてバカみたいにぽかんと眺めているだけだ。いや口説いてやろうという猛者もいるかもしれないが、そういう男があなたと結婚して、あなただけで満足すると思いますかね? 努力の方向性が、そっちじゃないんだよね、と思う。

でもありのままの自分を受け入れてくれる人を探す女のほうがイタイじゃないの、と言うだろう。いい歳して白馬の王子様なんて待ってられないわよ、と。こっちから撃ちに行くのよ、と。

肉食系大いにけっこうだが、実際に結婚相手は、もっと身近にいるものだ。今どきお見合いで結婚する人などほとんどいないわけだから、古今東西みんな結婚する相手はたいてい、身近な人なのである。

もうちょっとレーセーに周り見てみたらどうかな、と言いたいンである。

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小寺 信良 映像技術者、コラムニスト

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こでらのぶよし / Nobuyoshi Kodera

コラムニスト/映像技術者/インターネットユーザー協会代表理事。1963年宮崎県出身。テレビ番組の編集者としてバラエティ、報道、コマーシャルなどを手がけたのち、ライターとして独立。AV機器から放送機器、メディア論、子供とITの関係まで幅広く執筆活動を行う。主な著書に「Ustreamがメディアを変える」(ちくま新書)、「子供がケータイを持ってはいけないか?」(ポット出版)など。WEBではAV Watch、ITmedia、価格.com にてコラムを好評連載中。夜間飛行より毎週金曜、メールマガジン「金曜ランチボックス」を発行中。

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