原発廃炉で債務超過も 敦賀「クロ」判定の余波

再稼働が却下されれば廃炉濃厚に

原子力発電専業の電力卸業者である日本原子力発電(原電)が運営する敦賀原発2号機の再稼働が認められず、廃炉となる可能性が濃くなっている。

原発敷地内で断層調査を行った原子力規制委員会は10日、専門家を交えた評価会合で2号機建屋直下に活断層がある可能性が高いと判断。原電はこれに抵抗しているが、規制委は来年7月までに法制化する新たな安全基準に照らし、原電の再稼働申請を却下するとみられる。原子炉は原電の私有財産であり、規制委に廃炉を命令する権限はないが、再稼働が見込めない以上、結局は廃炉を決断せざるをえない。

かつては規制当局が安全面を理由に廃炉に追い込むなどという事態は考えられなかった。原発推進役の経済産業省が安全規制をも担っていたのだから当然といえば当然。敷地内の地質調査を含む安全審査にしても、どのように実施しているのか国民は知らず、関心も低かった。

他社原発への影響も

ところが、3・11後、規制体制は大きく変わった。9月には「3条委員会」として独立性を担保された規制委が発足。安全基準策定などの議論は、反原発活動家を含む一般傍聴人やメディアの眼前で行われる。断層調査での関係者の一挙手一投足もほぼすべてビデオ中継され、多くの国民が注視している。規制委の議論に参加する学者も、電力会社からの利益供与を公開することが条件となった。ガラス張りの中、もはや露骨なごまかしは利かない。同じ「グレー」でも、より安全側に配慮せざるをえなくなっている。

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