言い訳だらけの「だらしない夫」への対応策 頭ごなしに怒るのは止めよう

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これは少し違いますが、有名な学者や経済界の夫人が「仕事以外は何もできない夫」の話を自慢気にされるのをよく耳にします。このケースなどは世話を焼きすぎて、その様な人間にしてしまった嫌いがありますが、ハンカチや靴下も自分で用意できない人たちです。もし急に何かの事情で仕事以外のことをする段になれば、あなたの夫君以上のミスを犯す予備軍の育成に私には聞こえますが、夫人たちはむしろ嬉々としています。

私の周囲にも、毎朝の夫のパンのバターかジャムかでさえ、全部自分が知っているから決めて塗って出すという人が意外に多く、驚いています。あとは推して知るべしで、子供の世話以外にこまごまと夫の世話をし、夫には何もさせないことで喜びを見いだしている人が案外多いのですよ。

イライラを減らす学習をしよう

あなたにそのようにせよとは申しませんが、洗濯をするのも子供と公園で遊ぶのも、それができない人に比べれば、評価できることです。あなたへの言い訳や弁解も、愛情のうちです。迷惑をかけそうな人には、この人の直せない癖だと公言しておくことで理解して貰えば、気が楽になるかもしれません。

そして親の悪癖が、かえって子どもたちに真似させない反面教育になるケースは、多々あります。あなたの持っていき方次第です。

最後に、家族が失敗したときの私の母の口癖は、「次から気をつければいい」でした。そんな人に私たちは言い訳も弁解も不要でした。ミスの内容も違いますからあまり参考になりませんが、彼にだけ向けられるあなたの怖い顔に、彼はまず防御態勢になるのです。作戦の変更をお勧めします。

あまりいい解決策を助言することはできませんでしたが、大きな失敗をして本人が痛手を被るか、10年くらいすれば少しは改善するかもしれないという長いスパンで捉えることができれば、彼を睨む回数だけでも減るかもしれませんね。

ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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