反日デモ直撃、中国自動車販売は9月激減

反日デモの影響が注目されていた、日本車メーカー各社の9月の中国販売台数が出そろった。日産自動車の前年同月比35.3%減、トヨタ自動車の同48.9%減をはじめ、いずれも大幅な落ち込みとなった。各社の販売台数と前年同月比増減率(かっこ内数値)は以下の通り。
 
日産  7万6100台(▲35.3%)
 うち東風日産の乗用車 4万4600台(▲44.2%)
トヨタ 4万4100台(▲48.9%)
ホンダ 3万3931台(▲40.5%)
スズキ 1万6020台(▲42.5%)
マツダ 1万3258台(▲34.6%)
三菱自   2340台(▲62.9%)
富士重   1857台(▲64.5%)

昨年9月は、東日本大震災の影響による出荷の遅れを取り戻すために、通常以上に販売台数を伸ばしたメーカーもあり、一概にマイナス幅のすべてが反日デモの影響とは言えない。しかしながら、デモが行われていた9月半ば頃は通常の販売活動ができなかったうえ、その後も日本車に対する敬遠が続いた。

中国市場は各社とも成長の中核市場として力を入れており、2012年の販売目標はトヨタが100万台(前年比11%増)、日産が135万台(同8%増)、ホンダ75万台(21%増)などとなっている。

ただ、9月の落ち込みの大きさを考えるといずれも達成は難しそうだ。販売不振に伴い、生産も低調だ。「国慶節」連休明けの10月8日から稼働を再開した各社の工場も、「生産調整中」(トヨタ自動車)、「フル稼働には戻っていない」(ホンダ)、「市場の状況に応じて生産対応する」(日産自動車)としている。
 
 現在、各社とも物理的に破壊された店舗などは除いて、営業活動はほぼ通常どおりの体制に回復している。日産では「足元では客足も前年同時期並みに戻ってきている」と期待を見せる。ネットへの書き込みでは、日本車やディーラー等に対する破壊行為などについては批判的な意見が主流であり、極端な反日本車活動が今以上に盛り上がることはないと思われる。
 
 が、クルマは国家を象徴する存在でもあり、日本車を敬遠する意識が定着する可能性はある。そうなれば中国を中長期的な成長エンジンとする各社の戦略に狂いが生じかねない。

(丸山 尚文 =東洋経済オンライン)

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