イトーヨーカ堂改革の成否 パート比率を9割に

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パート店長の誕生も

一方、パートを増やすのは接客を強化する狙いもある。ヨーカ堂の売上高に占める人件費の比率は業界平均より低いが、平日の衣料品フロアはレジにも人が見当たらず、客は相談もできないような状態になっている。そこで参考にするのが、同じセブン&アイHD傘下で東北地盤の食品スーパー、ヨークベニマルの店舗運営。地域を熟知したパート従業員を増やし、接客を充実させることで“売り逃し”を回避する戦略だ。

来期、再来期は社員からパートへの引き継ぎなどで人件費は増える計画だが、地元をよく知る主婦などのパートに地域別・顧客別の店舗作りを託し、GMSでは異例のパート店長への抜擢も視野に入れる。

参考にするのは食品スーパーだけではない。セブン&アイHDでは05年に持ち株会社化して以降、グループ各社の成功体験を横展開する事例が増えた。ヨーカ堂の婦人服ブランド「ギャローリア」のテコ入れでは、百貨店のそごう・西武から10人強を派遣して接客指導し、売り上げの増加に効果を上げている。

正社員削減について、ヨーカ堂の50歳以上のベテラン社員には少なからず動揺が走ったが、若手の反応は比較的冷静のようだ。グループ会社などへのシフトはすでに始まっている。今回の施策を公表する前の7月ごろ、ヨーカ堂社内でセブン−イレブンの店舗オーナー希望者を募ったところ、約200人の応募があった。 

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