2016年版!「正社員の多い」500社ランキング 1位トヨタは34万人超、大手製造業系目立つ

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日本一の大企業は正社員数も日本一だ(撮影:鈴木 紳平)

3月も残すところ1週間。4月1日には多くの職場で新入社員を迎える。この春から正社員として企業に雇われ、新たに働き始める若者がどっと増える時期だ。

総務省の労働力調査によれば、パートやアルバイト、派遣などで働く非正規労働者の数は昨年12月で2038万人。全雇用者の38%と10年前の30%前後から増え、依然として非正社員比率の高止まりが続いている。一方で、雇用期間の定めがなく解雇にも厳しい制限などがある「正社員」をたくさん雇っている会社はどこなのか。東洋経済オンラインは上場企業で働く正社員の実態を調べた。

上場企業の直近の有価証券報告書に記載されている従業員数を正社員数とみなして、まずは単純に正社員数の多い上位500社をランキングにした。5年前との増減数、有報に「臨時従業員」として規定されている非正社員数と、それらから割り出した非正社員比率なども併載した。有報の臨時従業員数は、その数が全従業員数の1割以上を占める場合、年間の平均人員を開示することが原則として義務付けられている。

正社員数の多さは、売上高と同様に企業規模の大きさを示す指標になる。1位はトヨタ自動車で34万4109人。5年前から2万3000人以上の増加となった。日本で最も売上高が大きく、世界一の自動車メーカーでもあるトヨタがランキング1位なのは納得のいくところだ。売上高はこの5年で18兆9509億円から27兆2345億円へ8兆円強の増収となるなど、業績は好調だ。それに合わせて全世界で雇用も増加させているものと考えられるが、その伸びは売上高に比べると緩やかで、堅実な増加数となっている。

2位日立製作所、3位パナソニックは5年前から減少

2位は日立製作所(33万6670人)、3位にはパナソニック(25万4084人)が入った。ただ、日立は5年前から約2万3000人、パナソニックは約13万人も正社員数が減っており、電機業界の置かれた業況の厳しさを物語る。

ランキングの上位には日本を代表するおなじみの会社が並んだが、特に生産設備や工場を抱えた大手製造業が目立つ。現在、2017年4月入社で就活中の学生にとっても参考になる情報だろう。例えば正社員数と5年前比較の増減数に注目すれば、志望業界で雇用人数が多い会社、かつ採用にも積極的な会社を探し出すことができるはずだ。

急激に従業員数を増やした企業もランキング上位に顔を出している。例えば、ランキング36位のソフトバンクグループは6万6154人の従業員が働く。アメリカのスプリントをはじめとした積極的なM&Aの効果もあり、この5年で約4万4000人が増加した。 

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