次期戦闘機問題、F22の追加生産中止は日本にとってよいことだ

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 日本政府はF22導入の検討をやめるべきだ。それは戦術的にも戦略的にも必要ではなく、浮いた予算はもっと適切な分野に回すことができるからだ。

結局、F22の追加生産中止は、日本にとってよい結果を生むだろう。日本政府はF35のプログラムに参加することができる。多くのアナリストは、F35はF22と同等か、F22よりも優れているとみている。

一方で、もしF22を購入していれば、それは日本にとって莫大な負担となっていたはずだ。日本が直面している脅威を考慮すると、イージス誘導ミサイル駆逐艦やPAC-3対ミサイル防衛システムを充実させ、ともに北朝鮮に対して配備することに投資し、それと同時に、協調的な姿勢で米国と協力し、潜在的な中国からの脅威に対処するのが賢明だろう。この意味において、F35は有用だ。

日米同盟の内容は明確に定義されているわけではなく、いずれの側も完全に満足してきたわけではない。だが、日米は手を携えることにより国際社会の中で絶大でかつ建設的な影響力を発揮することができる。

皮肉なことにF22の問題からこうした問題が浮き彫りになる。なぜならF22の問題は、米国政府と日本政府は互いに相手を信頼しているのだろうか、という最も根本的な論点を提起するからだ。

(ピーター・エニス =週刊東洋経済)
photo:U.S. Air Force

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