伊那食品に学ぶ「今の日本に必要な資本主義」

会社の決算なんて、3年に1度で十分だ

日本に必要な資本主義のあり方を語る(写真:bee / PIXTA)
長野県伊那市。人口およそ7万人の地方都市にある社員500名の小さな会社に、世界的にも有名な大企業の経営者が頻繁に訪れている。伊那市駅から天竜川沿いに車で20分ほど行った、自然豊かな場所にある伊那食品工業の会長室が目的地だ。
「社員が『以前よりも幸せになった』と感じられることこそ、本当の意味での会社の成長である」
「自分を忘れて他人を利するということを徹底してやる会社が残っていく」
「会社が永遠に続くためには、ある程度の規模になったら成長を急ぐことはない」
「社員ひとりひとりの成長の総和が、会社の成長である」
さまざまな経営上の名言を持つ、塚越寛伊那食品工業代表取締役会長のもとを、このたび『みんなを幸せにする資本主義~公益資本主義のすすめ』を上梓した大久保秀夫フォーバル代表取締役会長が訪ね、これからの日本に必要な資本主義のあり方について対談した。

「自分のため」に行動する

経営者が真剣に考えるべき国民を幸福にする「公益資本主義」について提言する

大久保:今朝、このインタビューの前に、掃除の様子を拝見しました。社員全員が総出で毎日、敷地の掃除をしているのですね。もう長年続けていらっしゃると伺いましたが、それを継続するための工夫は、どうしていらっしゃるのでしょう。

塚越:経営をしていくうえで、継続はとても大事なことですよね。ただ、継続させるには、変化がないとダメです。そして変化は、上司からの命令でやらされているようでは起こらない。自発的な行動の中に、変化が生まれるのです。だから、私は社員に対して、会社のためにやるのではなく、自分のためにやるのだと、よく言っています。

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