【産業天気図・スーパー/コンビニ】 値下げ競争で収益が圧迫されスーパーは「雨」、コンビニはタスポ効果一巡で「曇り」へ

予想天気(スーパー)
  09年4月~9月   09年10月~10年3月

2009年度のスーパーは、年度を通じて「雨」と、前回(3月)予想と同様に厳しい状況が続きそうだ。3月から大手総合スーパー(GMS)が大々的な低価格販促を相次いで打ち出したのを受け、粗利益を削った低価格競争が本格化している。ただ、販売価格を下げた以上の集客増にはつながっておらず、売り上げも想定より伸び悩み苦戦が続いている。一方、コンビニ業界は消費低迷を受け、前回の前半「晴れ」予想から「曇り」へ悪化。タスポ効果が一巡する7月以降はさらに厳しい環境も予想され、いまにも降り出しそうな曇天だ。

総合スーパー最大手のイオン<8267>では、自主開発商品「トップバリュ」の値下げが奏功し、客数は前年を1~2%上回っている。だが、値下げ幅に対して、購買数が伸び悩み、売上高は前年割れが続いている。特に前09年2月期も不振だった衣料品と住居余暇商品が、前年比約10%減と依然大きい。

売り上げ苦戦と値下げで粗利益を取りにくい環境の中で、販管費をどこまで削っていけるかが、会社側が描く営業増益達成のポイントだ。08年8月の純粋持株会社化による本部組織のスリム化や、残業時間の削減に加え、地代家賃の値下げ交渉も進めており、4月末段階までで前期比4.7%減となった。販管費削減は比較的順調に進んでいるが、現状では消費低迷の下方圧力に押され気味。目標数値の達成にはさらなる経費率改善が必須であり、容易ではない。

セブン&アイホールディングス<3382>傘下の総合スーパー「イトーヨーカ堂」は、ディスカウント業態「ザ・プライス」への転換や、広告宣伝費や家賃交渉などの経費節減で大幅回復を見込む。ただし、売り上げ面では厳しい推移が続いている。下取りセールやキャッシュバックセールを実施した月は好調な売り上げを記録するが、それ以外の月は衣料、住居品の苦戦に歯止めがかからない。今期の計画達成はハードルが高いといえそうだ。

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