カーボンフットプリントが始動、エコ志向の消費者に響くか


 カロリー表示を気にするように、カーボン表示をチェックする--。そんな時代が来るかもしれない。

4月から経済産業省が中心となって推進する「カーボンフットプリント制度」の試行が始まった。これは“炭素の足跡”として、商品のライフサイクル全般(原材料調達から製造、リサイクルまで)で排出される温室効果ガスを二酸化炭素(CO2)量で算出し、商品に表示する取り組み。CO2排出量の「見える化」といえる。消費者にとっては購買する際の目安となり、企業は商品の差別化が期待できる。

昨年末の環境展示会「エコプロダクツ」では30社が試作品を出展。1月以降、イオンやサッポロビール、丸井グループなど20社近くが試験販売した。「若い人ほど気づく割合が高い」(丸井)と、消費者の反応を見極めている段階だ。

ただ、排出量算出は容易でなく、同じ商品でも工場や調達先が異なれば排出量は違う。地域差や季節変動で違いもあり、対象商品や取扱期間を限定する企業が多い。さらに現状では、排出量データの集計へ前向きに取り組む企業も一部に限られている。

「まずは消費者の認知度を上げること。プライベートブランドで導入するなど流通業の取り組みがカギ」(日本総合研究所の三木優主任研究員)。本格普及に至るのは、当面先となりそうだ。

(野津 滋 =週刊東洋経済)

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