「基本的にテレビ出ない」令和ロマンの発言の意図 コロナ禍経て育まれた、若手芸人の新しい基軸

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テレビは、良くも悪くも旬な出来事をまる飲みする。結果的に霜降り明星は、幅広い世代の芸人、別ジャンルのアイドルやミュージシャンなどとも共演し、YouTuberとしても人気を獲得した。

令和ロマン・くるまはもう少し絞った範囲を想定しているようだが、それが「第7世代」のように半熟なままバラエティーで消費されることも考えられるし、キャッチーなフレーズがない分、イメージに近い形で実を結び新たな文脈を生む可能性もある。

M-1王者が無理して体調崩す場合も

他方、例年のM-1王者が無理を押して仕事に臨み、体調を崩したという話をたびたび耳にしたものだ。働き方改革が進む中、芸人とはいえそんなスタンスは今の時代に合わない気もする。

その意味でも令和ロマンが新たな機軸を作り、次世代のトップランナーとなるのか。今後の彼らの動向にも注目していきたい。

鈴木 旭 ライター/お笑い研究家

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Akira Suzuki

2001年から東京を拠点にエモーショナル・ハードコア/ポストロックバンドのギターとして3年半活動。脱退後、制作会社で放送作家、個人で芸人コンビとの合同コント制作、トークライブのサポート、ネットラジオの構成・編集などの経験を経てライターに転向。現在、『withnews』『文春オンライン』『現代ビジネス』『FRIDAYデジタル』といったウェブ媒体、『週刊プレイボーイ』(集英社)などの紙媒体で記事執筆中。著書に著名人6名のインタビュー、番組スタッフの声、独自の考察をまとめた『志村けん論』(朝日新聞出版)がある。

 

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