東大生が実践「成績伸びる」同時並行勉強法の極意 単語帳もいつもと違う覚え方で工夫して学習

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ということで、1つの勉強法を続けるのではなく、複数の勉強法を同時並行で実践したほうがいい、という話でした。

同じ方法を続けるのも、確かに効果はあるのですが、ちょっとしたタイミングで別の勉強法を試してみるほうが、脳が「慣れる」ことがなくなり、いい効果を生む、というわけですね。

「でも、たくさんの勉強法を実践するのは、ちょっと難しいのではないか」なんて考える人もいるでしょう。

しかし、難しく考える必要はありません。ちょっとした工夫で、「同時並行勉強法」は実践できます。

例えば、順番を変えてみるという工夫です。これは、多くの人が簡単にできる「同時並行勉強法」だと思います。

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1~100までの英単語を覚えようとするときに、1から順番に単語を覚える人が多いと思います。

そこで工夫をしてみましょう。100から遡って1に至るように単語を覚えたり、友人や家族に「1〜100の単語から、ランダムに英単語を言ってみてくれない? それの日本語を答えられるかチェックしたいんだ」とお願いするのもいいでしょう。

同じように、いつも読んでいる参考書を逆から読んでみてもいいですし、なにかをまとめるときにノートではなく、ルーズリーフを使って、そのルーズリーフをシャッフルして復習する、というやり方でもいいでしょう。

これであれば、そんなに負荷がかかりませんよね。

複数の教科書と参考書を同時に眺める

また、複数の本を同時並行で読んでいく、という勉強法もあります。例えば東大生の中には、こんな人がいました。

「世界史の勉強をするときに、私は教科書1冊と、参考書5冊買って、それらを同時に使って勉強していました。まずは教科書を読みながら、同じ部分がほかの参考書ではどう記述されているのかを確認しました。そして、その部分がどのような問題として出題されているのかも、確認して勉強をしていました」と。

具体的に言うと、フランス革命についての記述があるページを読んでいるときに、ほかの参考書では「フランス革命」をどう説明しているのか、というのを確認するわけです。

同じ物事を説明していても、本によって説明の仕方は変わってきます。それを見比べながら読むと、1冊の参考書を読んでいても飽きないで済むわけですね。

また、同時に「フランス革命において、どのような部分が問題になるのか」というのを確認することで、勉強の効果が大きく上がるというわけです。

いかがでしょうか? 1つのやり方だと飽きてしまうという人はぜひ、同時並行勉強法をやってみてください。

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西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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