「無意味な新卒採用」に陥る会社に欠けている視点 なんとなく新卒採用をしていてはいけない
なんとなく新卒採用をしていませんか?
会社がある程度の規模になると、「うちもそろそろ新卒採用する?」といった話が出てきます。社員数が50名程度だと難しいかもしれませんが、100名以上になると中小企業の多くが検討するようになります。そこで考えたいのが「新卒採用の意味」です。
すでに新卒採用を始めている企業の経営者や人事担当者に「なぜ新卒採用をするのですか?」と尋ねても、あまり明確な答えが返ってくることはありません。「えっ、なんでだっけ?」と戸惑われることが多く、返ってくるのは「他社を経験していないので真っ白だから」「新卒のほうが中途より定着しやすいから」といった答えが大半です。
でも本当にそうでしょうか? SNS全盛の昨今、Webには真偽不明な情報が溢れています。社会人経験のないZ世代の学生ほど、かえって誤った就業観や会社観に染まっているかもしれません。新卒の3割が3年以内に離職することも定説となっており、最近は入社してからも大手への就職活動を続けている人が増えているといいます。
私は、「新卒は真っ白」「定着しやすい」という発想は都市伝説に近い根拠のない考え方ではないかと思っています。中途採用であっても、時間をかけて教育し組織に溶け込めるような施策をしていけば、定着率は新卒と変わりません。他社を経験しているからこそ、自社の良さが伝わる場合もあります。