中国の国会に当たる全国人民代表大会(全人代)が3月11日に終わった。閉幕後の首相による記者会見を取りやめるなど、今年の全人代では内向きの姿勢がこれまで以上に際立った。
もともと指名される記者も質問内容も事前に決められており、決して自由な質疑の場ではなかった。それすらやめてしまうのは大きな後退だ。今後ますます中国の政策分析は、当局が一方的に発信する情報を頼りにせざるをえない。
「竹のカーテン」といわれる厳しい情報統制があった1970年代までのように、中国の公式報道の一字一句を読み込んで背後にある微細な変化を観察する作業が不可欠になる。これは政府、企業、メディアに共通の課題で、データの収集と分析力の錬磨が不断に求められる。ベースになるのは学術界による中国研究の蓄積だ。
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