ドーミーインのサウナが「妙にととのう」納得の訳 ドライもロウリュもゲスト次第、顧客第一主義だ

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

2016年頃からの「サ活ブーム」でサウナファン、通称「サウナー」から注目度が高まり、インバウンドが激増する以前は、8時間滞在型の「デイユースプラン」や、サウナー限定プランも販売していた。これを目がけて地元から、さらに少し遠方からも、サウナ―たちが訪れていたそうだ。

そこで調べてみると、サウナー同士はSNSでつながっていることが多く、活発に情報交換がなされている。これを受けてドーミーインは2021年、Facebookに「サウナ部」というコミュニティを開設した。

Facebookに開設したコミュニティ「サウナ部」(写真は編集部によるスクショ)

サウナ部の会員数は右肩上がりで伸び、2024年1月現在で2600人以上に。全国のドーミーインならびにその他のサウナのスペックやおすすめポイント、開催イベントなどについて、日々書き込みが行われている。

「宿泊も伴いながらご利用いただく方が多く、絶大なPR効果を発揮してくれています。以前は、私たちホテル側からコメントを入れるなどのアプローチもしていました。ですが、サウナーの方の生の声のほうが信頼度が高く、“行ってみよう”という行動につながっていると感じています」

他方、ブログ「サウナの“サ窓”から」では専属ライターがドーミーインのサウナを1つずつ、スペックや見える景色を含めて丁寧に紹介している。こちらもアクセス数は多いという。

ゲストや設備を見ながら、一軒一軒カスタマイズを

ドーミーインに初めてサウナができたのは、1995年。千葉県千葉市で営業している『ドーミーイン千葉City Soga(旧ドーミーイン蘇我)』からだ。

他ホテルチェーンに先駆けて大浴場を完備するという計画のなかで、サウナも必要だという判断だった。ビジネスマンだけでなく、観光客、サウナが趣味の人、健康志向の人など、幅広いニーズを取り入れようとした戦略だ。

そこからは設備上難しい1軒をのぞき、全ホテルに大浴場とサウナを完備してきた。

『天然温泉 吉備の湯 ドーミーイン岡山』の大浴場(提供写真)

近年はホテルのM&Aやリブランドが当たり前になっているが、ドーミーインのホテルはほぼ新築でイチからつくるため、それが可能なのだ。他ホテルと差別化する大きなアドバンテージと言えるだろう。

では、ドーミーインのサウナとは、どんなサウナなのか。

基本は、高温低湿、上段で96℃のドライサウナ。一部女性が低温高湿、45℃のミストサウナのホテルもある。昨今は女性もサウナに入るのが当たり前になり、「女性風呂にも高温サウナを」という要望もある。そのため新しく開業するホテルは、男女同じ仕様にしているそうだ。

次ページ整うのに最適なドーミーインの「サウナ」
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事