マイクロソフトのAI施設率いる「日本人」は何者か 世界5カ国で展開する「AIラボ」総責任者を直撃
フランスで育ち、日本の大学に進学
――マイクロソフトにおける、山﨑さんの役割を教えてください。
AIや自動・自律化、産業用メタバース、Web3などのビジネス開発をしている。これらの新技術と向き合い、各産業が3~5年後にどう変化するか、それに向けてマイクロソフトのポジションはどうあるべきかを考え、戦略的パートナーシップやM&A(合併・買収)についても検討している。
そしてもう1つ、グローバルで担当している役割がラボの運営だ。
2つの役割には関連性がある。例えば、これから労働者がどんどん減っていく製造現場について考えるとする。その場合、「リモートやメタバースなどの先端技術を活用し、効率よくクラウド上でシミュレーションした結果を、どう現場に落とし込めばいいのか」などと戦略を立てる。これを前に進めるために、「川崎重工さんってこういうことをしているんだ。じゃあ、パートナーシップを組んで、いろんなことをしていこう」と、ラボにつながってくる。
――GAFAMの中枢で要職を担う日本人は、そう多くないと思います。どんなキャリアを歩んできたのでしょうか。
親が20年以上フランスに住んでいた関係から、リヨンで生まれた。その後、17年間をフランスで過ごし、大学は関西学院大学の総合政策学部メディア情報学科に通った。もともと映像が好きで、大学時代からテレビ大阪で番組を作らせてもらうなど、さまざまな経験を積んできた。
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