「不気味でキュート」日本製SFが外国人にウケた訳 「人と人以外の狭間」にある戸惑い描く2作品
可能性に勇気をもらった
『ネオ・ヒューマン』は、ノンフィクションでありながらエンタメ性もある、とても映画的な作品だと思います。生きることに対する希望と、ちょっと間違えば死に至る現実とが隣り合わせにあるという危機迫る感じを、うまくフィクション的に読ませてくれます。
著者のピーターさんは、当初、自分の体に起きている異変の原因がわからず、いろいろ検査をして、ようやくALS(筋萎縮性側索硬化症:全身の筋肉が動かなくなる難病)であることを突き止められます。実は、私も似たような体験をしました。
以前から体がおかしいという自覚があり、今年の初旬に救急搬送されて、時間をかけていろいろな検査を受けた結果、シェーグレン症候群という難病であることがわかったのです。その入院中に読んだのが『ネオ・ヒューマン』でした。
自分にとって、とても身近な話と感じましたし、希望を捨てずに生きようとすると、何かが起こるんだと思いました。読んでいたときは、しゃべることもできない状態で、自分はどうなるのかという瞬間にいましたから、本書からはとても勇気をもらいました。
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